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 読みやすく理解しやすい文章を書くことは、ビジネスをスムーズに進めるために重要です。文章の読みやすさを高めるには、ITの力を借りることが有効です。

 前回は、ワープロや日本語入力ソフトの機能を紹介しました。これらを活用すれば、表記揺れの有無や漢字と平仮名のバランスなどをすぐにチェックできます。文章の問題点を効率的に解消できるのです。

 それによって空いた時間は、本当に人間がしなくてはならない「考えること」に費やしましょう。分かりやすい文章を書くために頭を使わなくてはならないことの1つに、文章全体の構造があります。

 文章の構造としてよく知られているのが「起承転結」です。学校で作文を書く際などに起承転結が重要だと教わった人は少なくないでしょう。そのまま社会人になり、ビジネス文書も起承転結で書こうとしてしまう若手もいます。

 ビジネス文書の中でも、報告が目的の場合は「結論・結果」から書きます。まず結論を伝え、背景や理由などをその後に記載します。忙しいビジネスの現場では、すぐに結論が分かることが重要だからです。

 技術文書では、「序論・本論・結論」の構造で記述するケースも多くあります。まず、序論でこれから何を述べるのかを示します。これによって読み手は関連する内容を頭に思い浮かべられるため、続けて本論を述べるとスムーズに理解しやすいのです。

 本論では根拠を明確に示しながら、伝えたいことを論理的に積み上げていきます。全体を説明し終わったところで、結論に進みます。

 結論ではもう一度、その文書で伝えるべき内容をまとめて述べます。このように、本当に大切なことは二度伝えるのです。

 こうしたルールやフォーマットに沿って作成された文書は、相手に伝わりやすくなります。ビジネスでは、ルールやフォーマットに基づいて他者とコミュニケーションし、物事を前に進めるからです。

 例えば社外文書であれば、右上に作成日付、左上に受信者を書くというルールがあります。これが多くのビジネスパーソンに浸透しているため、文書を受け取ったときにその意味をスムーズに理解できます。自分の記憶や経験に合致するものほど、人は理解がしやすいのです。

 文書全体の構造もこれと同じです。自分にとっては分かりやすい構造でも、他人にとっても同じとは限りません。自己流ではなく、ビジネス文書で広く使われているルールに沿って書くことで、多くの人にスムーズに伝わる文章になります。