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 報告書は、結論を先に書くのが基本。ビジネス文書の構成について取り上げた前回で、このように解説しました。調査やヒアリングの結果が長々と書かれており、結論が最後にある報告書を会議で出されたら、目を通すのに時間がかかります。結論が先に書かれていれば、忙しい上司も一目で要点を把握できます。

 しかし肝心の結論が分かりやすく書かれていなければ、いくら最初にあっても読み手をイラつかせてしまいます。内容を把握するのが大変で、相手の理解のプロセスに負担がかかるのです。せっかく構成を工夫しても、苦労が報われない文書になってしまいます。

 たった1文でも、書き方が悪いと相手の混乱を招いたり、誤解を生んだりします。今回は典型的な3つのケースを基に、速く正しく伝わる文章の書き方を解説します。

1つの文章が長すぎる

 まずは、1文が長すぎるケースです。「弊社でも〇〇の強化に取り組んでいるところでありますが、ご利用のお客様におかれましてもお気づきの際はお手数ではございますが、△△までお知らせくださいますようお願いします」――このように長い文章をよく目にします。

 この文章の問題点は、「が」を使って複数の文章をつないでいることです。日本語は助詞などを使って文と文を容易につなげられるという特徴があります。このため、1文が長くなりがちです。

 長い文章は読み手に負担をかけますし、誤解も招きやすくなります。最後まで読んでもらわなければ、その文章で言いたいことが正しく伝わらないからです。実務文書や技術文書では、「が」「ので」などを使って文をつなぐのは避けた方がよいでしょう。

 筆者は「1つの文章には1つの事柄だけを書きましょう」とお勧めしています。これを意識すれば、自然と文章は短くなります。

 例えば先ほどの文章は、以下のようになります。

 「弊社でも〇〇の強化に取り組んでいるところです。ご利用のお客様におかれましても、お気づきの際は△△までお知らせください。お手数をおかけして恐縮です。どうぞよろしくお願いします」――先ほどと比べると、ぐっと読みやすくなりました。