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 技術者の皆さんは、技術の説明書やマニュアル、仕様書などの技術文章を書くことが多いでしょう。技術文章は特別だと思うかもしれませんが、技術文章を支えるのはビジネス文章です。 

技術文章のベースはビジネス文章
技術文章のベースはビジネス文章
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 ビジネス文章は、実用文章・実務文章ともいいます。ビジネス文章を書くスキルがなければ、技術文章も上手に書けません。筆者が技術文章のチェックや校正をするときに感じるのは、ビジネス文章の基礎ができていない技術者が多いということです。

 具体例を見てみましょう。ネットサービスを説明した技術文章(A)と、食材に関する一般的な実用文章(B)です。(A)も(B)も、同じ問題を抱えています。

ネットサービスを説明した技術文章(A)
「ツイッター」とは、「ツイート」は「小鳥のさえずり」という意味で、日本では「つぶやき」と言われていて、半角280文字以内、つまり日本語では全角140文字のプレーンテキストや画像などを公開することができる情報サービスで、「興奮する、そわそわする」「ぞくぞくする」という意味もある。(135文字)
一般的な実用文章(B)
「パクチー」とは、セリ科の一年草であり、英語では「コリアンダー」と言われていて、果実や葉を乾燥したものを香辛料として、つまりエスニック料理の店の普及とともに広がり、日本においては野菜および香辛料として流通していて、中華料理に使う生菜を「シャンツァイ」と呼ぶこともある。(134文字)

 両者に共通する問題点が分かるでしょうか。まず目につくのは、1つの文章が長いということです。ビジネスでは、1文章は50文字が目安です。

(A)の修正例①
「ツイッター」は、「ツイート」は「小鳥のさえずり」という意味である。
日本では「つぶやき」と言われている。
半角280文字以内、つまり日本語では全角140文字のプレーンテキストや画像などを公開することができる情報サービスである。
「興奮する、そわそわする」「ぞくぞくする」という意味もある。
(B)の修正例①
「パクチー」は、セリ科の一年草である。
英語では「コリアンダー」と言われている。
果実や葉を乾燥したものを香辛料として、つまりエスニック料理の店の普及とともに広がった。
日本においては野菜および香辛料として流通している。
中華料理に使う生菜を「シャンツァイ」と呼ぶこともある。

 このように1文を短くすることでぐっと読みやすくなります。ただ、まだ改善できそうです。

 ビジネス文章は能動態で書くのが基本です。「言われている」という受動態の表現は「言う」に直します。

 そして表記は平仮名にします。本コラムで以前解説しましたが、接続詞や文末表現などの補助的な語句は平仮名表記にするのが望ましいとされています。補助的な語句を平仮名で書き、本当に伝えたい名詞や動詞を漢字にすることで目立たせます。