日経クロステックは2020年6月3日から19日までウェビナーシリーズ「コロナとAI」を開催し、新型コロナウイルス感染対策にデータ分析や画像認識などAI(人工知能)活用に取り組む専門家らが報告、議論した。新型コロナをめぐるAI・データ活用の現状の課題と今後を紹介する。

特集
セミナー報告:データとAIで新型コロナに挑む
目次
-
「超過死亡」を迅速に把握できず、新型コロナ禍で政府統計の課題が浮き彫りに
新型コロナウイルス感染症の影響の指標になるとされる「超過死亡」。ところが、前提となる月別の全死亡数を政府が公表するのに約2カ月かかる――。新型コロナ禍では、そんな政府統計の課題が浮き彫りになった。
-
アリババとエムスリーの新型コロナ肺炎診断支援AI、1カ月弱でスピード承認のわけ
新型コロナウイルスによる肺炎をコンピューター断層撮影装置(CT)画像から人工知能(AI)が検出する――。エムスリーが中国アリババ集団と連携して開発した画像診断支援AIについて、同社は2020年6月下旬に製造販売承認を厚生労働省から取得した。プロジェクト開始から約3カ月、申請から1カ月弱での承認は異…
-
接触確認アプリ「6割普及は正直かなり厳しい」、有識者委員が語る
日経クロステックが2020年6月8日に開催したウェビナーシリーズ「コロナとAI」で、内閣官房の接触確認アプリに関する有識者検討会議の委員を務めた藤田卓仙・慶応義塾大学医学部特任講師は「6割普及は正直かなり厳しい」とした上で、今回のような感染症対策など公益目的のデータ活用の在り方を提言した。
-
「新型コロナのSNSデマはマスメディアが拡散」、東大の鳥海准教授が分析
計算社会科学や人工知能(AI)技術の社会応用が専門の東京大学大学院工学系研究科の鳥海不二夫准教授は、日経クロステックが2020年6月3日に開催したウェビナーシリーズ「コロナとAI」で「コロナ禍のソーシャルメディア~データから見る社会」と題して講演し、SNS(交流サイト)から新型コロナウイルス感染症…