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 IT企業に務める筆者が、コロナ禍による在宅勤務を始めたことで経験する羽目になった「在宅ショック」。今回から数回に分けて、そこから復活するためにどのような取り組みを行い、どんな効果が得られたのかを具体的にお話しします。

 筆者は自分の経験から、在宅ショックの発生から終了までを転落期、どん底期、復活期、定着期という4つの段階に分けられると考えています。

 今回は転落期とどん底期で筆者が実行した取り組みを紹介します。

(画像:123RF)
(画像:123RF)

転落期での取り組み

在宅ショックの転落期
在宅ショックの転落期
(出所:筆者作成)
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 転落期では在宅ショックの状態が始まり、どん底期に向けて状態が一気に悪化していきました。最初の1週間程度は「いつか在宅勤務の環境に慣れて、業務や生活が元に戻るだろう」と過信し、何の取り組みもせずに過ごしていました。

 しかし、1週間を過ぎた当たりから「このままではちょっとヤバイ……」と思い始め、復活に向けていくつかの取り組みを始めました。ざっと以下のような内容です。

◎服装を変えてみる
  • スエットで仕事をする:ゆったりとした服装で仕事をしてみる
  • シャツと綿パンで仕事をする:ちょっときっちりとした服装で仕事をしてみる
  • スーツで仕事をする:きっちりとした服装で仕事をしてみる
  • 眼鏡を変える:仕事用の眼鏡と普段用の眼鏡があるので変えてみる
  • 髪の毛にジェルを塗る:オフィスに出勤するときはジェルを塗っていたので塗ってみる
◎体を動かす
  • 定期的に立ち上がって伸びをしたり屈伸をしたりする
  • 仕事が終わったら近所を散歩する
◎仕事の仕方を変えてみる
  • 勤務時間を変える:昼休憩を時間通りにきっちり取る/ずらして取る
  • 始業時刻を早める(朝早くならやる気が出るかも)/通常通りにする
  • 終業時刻を遅くする(晩遅くならやる気が出るかも)/きっちり終わる

 いま振り返ると、これらの取り組みにはそれなりの理由があり、「変化させよう」という意図もうかがえます。しかし結論から言えば、これらの取り組みには転落を防ぐ、あるいは抑える効果はありませんでした。

 その理由は、場当たり的に取り組んでいたためだと筆者は考えています。回復に向けた仮説やその仮説に基づいた全体のプランを立てて、それに従って実行しない限り、意味がありそうな取り組みだとしても思うような効果は得られません。その当たり前のことに当時の筆者は気が付かず、様々な取り組みをしたものの転落を食い止められないまま状況が悪化していきました。

 さらにこの連載の第1回で触れたように、筆者のライフワークともいえる社外での新規事業関連の取り組みがコロナ禍の影響で中止になりました。「大学での新規事業に関する講師」と「ビジネスソンの立ち上げ」です。これが状況の悪化に拍車をかける結果につながりました。