全3803文字
PR

 IT企業に務める筆者が、コロナ禍による在宅勤務を始めたことで経験する羽目になった「在宅ショック」。前回から、在宅ショックから復活するためにどのような取り組みを行い、どんな効果が得られたのかを説明しています。前回は「転落期」での取り組みが奏功せずに「どん底期」に陥り、意外な取り組みから回復のきっかけをつかんだことをお話ししました。

 今回から3回に分けて、「復活期」に筆者が行った取り組みを説明します。できるだけエッセンスを分かりやすく説明するよう努めますが、やや長くなることをあらかじめご了承ください。

在宅ショックにおける復活期
在宅ショックにおける復活期
(出所:筆者作成)
[画像のクリックで拡大表示]

 転落期からどん底期にかけて、平日の就業時間後と土日はほとんど何もしていませんでした。しかし復活期に入り、生活は一変しました。「なぜ自分は在宅ショックに陥ったのか」と「どうすれば復活できるか」について、思考と記録(メモ)を日々繰り返すようになりました。

 具体的な取り組みは以下の3段階に分かれます。

(ア)「在宅ショック」の定義
(イ)復活の定義
(ウ)復活のためのプランの作成および実施

 仮説を立てた上で、その仮説に基づいたアクションプランを作り、実行する。その結果を分析し、仮説を検証して必要に応じて修正し、アクションプランを組み直す――。筆者が仕事で活用しているPDCA(Plan Do Check Action)を回す取り組みを、在宅ショックからの復活にも取り入れています。順に見ていきましょう。

(ア)「在宅ショック」の定義

 問題解決は、そもそもの問題がいったい何なのかを明確にするところから始まります。筆者は「在宅ショック」を以下のように定義しました。

●在宅ショックとは:
在宅勤務による環境の変化によってもたらされる個々人の日常生活や趣味、仕事の欠損に起因して引き起こされる様々な影響(生活や仕事に対するモチベーションの低下など)のこと。

 仕事と生活がつながっているのは当たり前ではないか、と思われるかもしれません。筆者も今ではそう思いますが、在宅ショックの最中にその考えは浮かんできませんでした。

 この定義を作成するに当たり、まず思いつくまま思考を発散させて記録(メモ)を取りました。その結果を分析して以下の気づきを得た上で、筆者なりに在宅ショックを定義しました。

●筆者が得た気づき:
  • 仕事と日常生活を切り離して考えるのではなく、一体として考える必要があるのではないか
  • 在宅ショックは在宅勤務による変化により、仕事だけでなく日常生活や趣味ができなくなることで引き起こされる様々な現象を指すのではないか
  • であれば、その欠損した要素を他の要素で補填あるいは拡充することで、在宅ショックの原因を取り除けるのではないか
生活と各構成要素の関係
生活と各構成要素の関係
(出所:筆者作成)
[画像のクリックで拡大表示]