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 2020年7月豪雨で、熊本県人吉市と並んで全国最多の犠牲者を出している同県球磨村(20年7月9日正午時点、総務省消防庁発表)。この村の被災状況を把握するため、7月8日に九州自動車道人吉インターチェンジから西に向かった。経由する国道219号は並行して流れる球磨川の氾濫のため、村役場の手前で無残に寸断されていた――。

路面全体が陥没した国道219号。左を流れる球磨川の氾濫の爪痕だ。2020年7月8日撮影(写真:日経クロステック)
路面全体が陥没した国道219号。左を流れる球磨川の氾濫の爪痕だ。2020年7月8日撮影(写真:日経クロステック)
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 人吉街道の通称を持つ国道219号は、今回の豪雨で特に激しい被害を受けた土木インフラの1つだ。どの程度まで通行できるかと息詰まる思いで球磨村へ向かう。

JR肥薩線の渡駅。手前は国道219号。2020年7月8日撮影(写真:日経クロステック)
JR肥薩線の渡駅。手前は国道219号。2020年7月8日撮影(写真:日経クロステック)
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 国道219号と並行するJR肥薩線で村内の最も東寄りの駅である渡駅が見えてきて、球磨村に入ったと実感した。駅前には災害派遣の自衛隊の車両が止まっている。

JR渡駅付近の農地。住民が肩を落としてたたずんでいる。2020年7月8日撮影(写真:日経クロステック)
JR渡駅付近の農地。住民が肩を落としてたたずんでいる。2020年7月8日撮影(写真:日経クロステック)
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JR渡駅付近の住宅。球磨川の氾濫時に横転したと見られる車がそのままになっていた。2020年7月8日撮影(写真:日経クロステック)
JR渡駅付近の住宅。球磨川の氾濫時に横転したと見られる車がそのままになっていた。2020年7月8日撮影(写真:日経クロステック)
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 7月8日の天気はまずまずの好天で水は引いていたものの、球磨川氾濫の爪痕は駅周辺の随所に残っていた。