九州地方を襲った豪雨の影響で、鉄道にも大きな被害が出た。JR九州では、久大本線と肥薩線で3つの橋梁が流失した他、線路への土砂崩落や盛り土の流出などが相次いだ。2020年7月13日時点で被災数は17路線345件に上る。17年7月に発生した九州北部豪雨の3倍の規模だ。
久大本線では、大分県の区間で橋の損壊が続出した。豊後中村―野矢間の「第二野上川橋梁」の流失に加え、引治-豊後中村間の「第一野上川橋梁」で橋脚3基のうち2基が下流側に傾斜。天ケ瀬―杉河内間の「第八玖珠川橋梁」と南由布―湯平間の「第六由布川橋梁」では、線路下などの盛り土が流出した。野矢―由布院間の水分トンネルをはじめ、崩落した土砂がトンネル内や線路上へ流入も多数発生。橋を含む被災数は計145件に上った。