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チームで習慣を作る「みんチャレ」

 最後に子どもだけでなく大人にもお勧めのアプリを紹介する。エーテンラボが手掛ける習慣化アプリ「みんチャレ」だ。30歳以上の利用者が約7割を占める。

 このアプリは、匿名のユーザー5人でチームを組んで、共通の目標にチャレンジする。その経過をチャットベースの画面で報告し合う。チャレンジする内容は、早起き、食事改善、トレーニング、ウオーキング、ランニング、糖尿病改善、勉強などから選択できる。

 早起きにチャレンジする場合、朝起きたら空の写真などを撮影し、自分が入っているチームに投稿する。すると、メンバーがコメントやスタンプで評価してくれる。チームでの「チャレンジ達成率」が表示されるので、チームメンバーのためにも目標を達成しなければというプレッシャーがかかる。こうして行動を習慣化する。

 知らない人たちとチームで交流するのは少し面倒に感じるかもしれない。合わないと感じたらチームから抜けることもできる。自分と同じペースで目標を達成したい人たちのチームを探していけばよい。

 エーテンラボは2019年10月から2020年3月、みんチャレを糖尿病予備軍の人に使用してもらい、生活習慣を改善する実証実験を行った。実施に際して、未病の改善を対象とする神奈川県の実証支援事業を活用した。

習慣化アプリ「みんチャレ」のチャット画面
習慣化アプリ「みんチャレ」のチャット画面
(出所:エーテンラボ)
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 実証実験からは、このアプリの使用が行動変容に寄与することが判明した。例えばウオーキングにおける目標歩数の達成率は、みんチャレを使っている集団が57.5%、使っていない集団が26.5%と有意な差が見られた。

 テレワークで生活が乱れがちなビジネスパーソンや、ウオーキングを始めても三日坊主で終わることが多い人に、みんチャレは向きそうだ。

 生活習慣の乱れは心身に影響を与える。動画配信サービスやアプリの力も借りて、規則正しく、小さなノルマや目標を達成していくとよいだろう。

鈴木 朋子(すずき ともこ)
ITライター・スマホ安全アドバイザー
ITライター・スマホ安全アドバイザー。ソフトウエア開発会社のSEを経てフリーランスに。SNSやアプリなどスマートフォンを主軸にしたサービスを行っており、書籍や雑誌、Webに多くの記事を執筆。スマホネイティブと呼ばれる10代のIT文化に詳しい。All About(オールアバウト)iPhone・SNSガイドも務める。著作は『親子で学ぶ スマホとネットを安心に使う本』(技術評論社)、『今すぐ使えるかんたん文庫 LINE & Facebook & Twitter 基本&活用ワザ』(技術評論社)など20冊以上。