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QRコード決済などを利用し、現金の使用をなるべく控える

 出先で買い物をする際、レジでやり取りする現金にウイルスが付着している可能性もある。クレジットカードで支払えば現金よりもリスクは低いものの、決済端末で4桁のPINを入力する必要がある場合、ボタンにウイルスが付着していないとも限らない。

 そう考えると、相対的に安全と言える決済方法は、電子マネーやスマホのQRコード決済だろう。決済時に自分のスマホ以外への接触がほぼないからだ。ただ、交通系ICカードや楽天Edyに代表される電子マネー決済は、店側が専用端末を導入する必要があるため、中小規模の店舗では導入が進んでいない。

 その点、QRコード決済なら店側はスマホやタブレットを用意するだけでよいので個人店などでも導入しやすい。ユーザー側も、スマホで電子マネーを利用するにはFeliCa搭載スマホが必要だが、QRコード決済ならどのスマホでも利用できるメリットがある。

 QRコード決済にはPayPay、LINE Pay、楽天ペイなど多数あるが、どれか1つを始めるならPayPayがよいだろう。利用できる店舗が圧倒的に多いからだ。地方の店などでは、クレジットカードでの支払いには対応していないがPayPayには対応しているというケースも多い。

 PayPayでは、金融機関の口座を登録して事前に残高をチャージするか、クレジットカードによる後払いを選べる。以前は大量のポイント還元を受けられることが話題になったが、現在は残高から支払う場合のみ0.5~1.5%のポイントが付与され、カード払いの場合はポイント還元がない(ヤフーカードのみ、残高払いと同様の還元を受けられる)。ポイント目当てよりも、接触の機会を減らす意味で、導入しておきたい。利用を開始するには、SMSでの認証と金融口座(三菱UFJ銀行は非対応)またはクレジットカード(3Dセキュアに対応)が必要だ。

 店舗で購入代金をPayPayで支払う場合、アプリ画面のQRコードを店員に見せて、店の端末で読み取ってもらう方法と、店頭にある店のQRコードをスキャンし、レジに表示された金額を自分で入力する2通りの方法がある。コンビニではQRコードを見せる方法が主流。その他の店舗では店頭のQRコードをスキャンして支払う方法が主流だ。

QRコード決済最大手の「PayPay」。店舗では、QRコードを見せるか、店頭にある店のQRコードを読み取り、自分で金額を入力して支払う2通りの方法がある
QRコード決済最大手の「PayPay」。店舗では、QRコードを見せるか、店頭にある店のQRコードを読み取り、自分で金額を入力して支払う2通りの方法がある
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接触確認アプリをインストールしておく

 厚生労働省が提供する「新型コロナウイルス接触確認アプリ COCOA」も、忘れずにスマホにインストールしておこう。COCOAはプライバシーを確保した形で、新型コロナウイルス感染症の陽性者と接触した可能性について通知を受けられるアプリで、無料で利用できる。

 アプリをスマホにインストールしたら、画面の指示に従って規約に同意し、Bluetoothをオンにする。アプリをインストールしている人同士が1メートル以内で15分以上接触した場合、接触者の中に陽性登録をしている人がいれば通知してくれる。個人情報は記録されないので利用上の心配はいらない。旅行時だけでなく、通勤時の電車やバス、飲食店の利用など、日常生活でも見知らぬ人と15分以上近距離にいるケースがあり得るのでインストールしておきたい。

「新型コロナウイルス接触確認アプリ COCOA」は、陽性登録をした人と接触があった場合は通知してくれる
「新型コロナウイルス接触確認アプリ COCOA」は、陽性登録をした人と接触があった場合は通知してくれる
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