全1994文字

 今回は「指向性エネルギー堆積法」について解説する。指向性エネルギー堆積法は、金型や金属部品の補修などに適用される肉盛溶接を応用した方式といえる。粉末床溶融結合方式と同様、熱源としてはレーザーや電子ビームを使う方式が実用化されている。

 造形材料としては、粉末状の金属材料を使う装置が主流なため、ここでは粉末材料を使う指向性エネルギー堆積法を取り上げる。ただし、近年では材料コストが安く、造形速度も高められる点からワイヤ状の金属材料を供給する方式も広まりつつある。

造形方法

 ワーク(加工物)に対して材料を供給する造形ヘッドの位置や向きを制御し、任意の断面形状を造形していける。指向性エネルギー堆積法の中でも、例えばレーザーと金属粉末を使うアディティブ製造装置では、ワークに対してレーザーを照射して母材を溶かし、その部分(溶融池、メルトプール)に粉末状の金属を吹き付けていく(図1)。

図1 指向性エネルギー堆積法で造形している様子
図1 指向性エネルギー堆積法で造形している様子
ワークにレーザーを照射し、溶融した部分に金属粉末を吹き付ける。(出所:ACSP)
[画像のクリックで拡大表示]