自動車のカーボンニュートラル(炭素中立)を目指した技術開発が世界で加速する。仕掛けるのは、「パリ協定」を旗印に掲げる欧州だ。ライフサイクル全体で二酸化炭素排出量を評価するLCA規制を導入し、水素エネルギーの活用に軸足を移す。電気自動車「一辺倒」の方針を改めるのと同時に、アジアに偏る電池供給網を欧州に奪取する思惑がある。ハイブリッド車に強い日系自動車メーカーは、どう対抗するのか。2050年を見据えた「カーボンニュートラル自動車」対決。長くなる戦いの前哨戦が始まった。