近年ますます暑さが増す日本において、快適な冷房を低コストで実現するための対策は重みを増している。加えて、ウィズコロナ・アフターコロナ時代の家づくりでは、健康や省エネへの配慮が「当たり前」になるはずだ。新時代の「夏の備え」「冬の備え」について考えてみよう。

エコハウスのウソ2
目次
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汚れた空気は体に悪い、「室内空気質」にもっと意識を
体内に取り入れる水や食事に気を配る人は多い。だが前真之・東京大学准教授は、目には見えない「室内空気質」にもこれまで以上に意識を向けるべきだと指摘する。新型コロナウイルス問題をきっかけに、住環境が健康にもたらす悪影響の深刻さも広く知られるようになった。空気質に関する基本をおさえておこう。
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実録! 「全館24時間冷房」の電気代は意外と安い
全館24時間冷房は電気代が高い?(後編)
前編では、壁掛けの個別エアコンによる冷房の欠点とともに「全館24時間冷房」の快適性に触れた。後編では実際に全館空調を導入している住宅で計測した独自データを示しながら、最も気になる電気代について前真之・東京大学准教授が解説する。
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在宅勤務はこれで快適! 注目度高まる「全館24時間冷房」とは?
全館24時間冷房は電気代が高い?(前編)
在宅勤務が増え、エアコンの稼働時間が増えている住宅は多いはずだ。その多くが、壁掛けの「個別エアコン」ではないだろうか。前真之・東京大学准教授は、暑さが深刻化する夏を健康・快適に過ごすためには、「全館24時間冷房」が現実的だと言う。注目が集まる全館24時間冷房について2回に分けて解説する。
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軒や庇だけでは不十分? 夏の日射は窓外側を「面的」に防御せよ
日射遮蔽は軒や庇で安心?(後編)
前編では、高断熱化に合わせた日射遮蔽の重要性について触れた。後編では、日射熱を「直達日射」と「天空日射」に分けて考えてみよう。前真之・東京大学准教授は、この2つをしっかり区別して対策する必要があると指摘する。
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“夏旨のガラス選び”が冬の増エネ招く、エコハウスは日射遮蔽強化が必須
日射遮蔽は軒や庇で安心?(前編)
夏の暑さが厳しさを増すなか、前真之・東京大学准教授は、「外皮が高断熱化するほど日射遮蔽を強化する必要がある」と言う。今後の家づくりに欠かせない日射遮蔽の基本について2回に分けて解説する。
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2100年には夏の最高気温が40℃超え? 地球温暖化は「リアル」な脅威
日最高気温が35℃を超える「猛暑日」が続いても「温暖化懐疑論」は根強いと、前真之・東京大学准教授は指摘する。一方で、環境省は2100年の夏には全国の最高気温が40℃を超えるという「未来の天気予報」も示している。地球温暖化は本当か、またそれは人間のせいなのだろうか。真のエコハウス実現のために欠かせな…
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冷房が不快なワケは「建物性能」にあり、断熱強化と日射遮蔽を
冷房はギリギリまで我慢?(後編)
前編では、暑さの危険度をより総合的に評価できる「暑さ指数」(WBGT)について触れた。では、ひとたび冷房をつけたら、どのような温熱環境が快適なのか。後編では冷房を上手に設計し、健康・快適な環境を確保するためのポイントを、前真之・東京大学准教授が解説する。
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冷房の我慢は命取り、「暑さ指数」をチェックせよ
冷房はギリギリまで我慢?(前編)
2020年から関東甲信の1都8県で試行されている「熱中症警戒アラート」。21年には全国で運用が始まるこのアラート発表の指標となっている「暑さ指数」(WBGT)は、健康・快適な暮らしを考えるうえで欠かせないキーワードだと、前真之・東京大学准教授は言う。暑さが増す日本における「冷房」との付き合い方につ…