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 歩行者や周囲の車との事故を回避したり、車線の中央を維持して走行したりと、昨今の車は先進運転支援システム(ADAS)の搭載が当たり前になりつつあります。SUBARU(スバル)が2020年11月18日に米国で発表した新型のスポーツ車「BRZ」でも、同社のADAS「アイサイト」の採用に言及。翌日にはホンダが発表した軽自動車の新型「N-ONE」にもADAS「Honda SENSING(ホンダセンシング)」を標準装備することで注目を集めました。もはやセダンやSUV(多目的スポーツ車)に限らない機能なのです。要の1つは車載カメラ。さまざまな企業がしのぎを削っています。カメラの性能だけでなく、AI(人工知能)を活用した機能の実現など開発競争の範囲は広がりつつあります。

 スバルは積極的にADASの開発に力を注いでいる1社です。同社はAI開発の拠点「SUBARU Lab(スバルラボ)」を2020年12月に開設することを発表しました。AI開発に必要な人材の採用や、IT関連企業との連携などを深め、開発を加速する方針です。アイサイトにAIの判断力を持たせて安全性を向上させるのが狙いです。

SUBARUのアイサイトとAIを融合したイメージ(出所:SUBARU)
SUBARUのアイサイトとAIを融合したイメージ(出所:SUBARU)
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 このような車載カメラとAIを融合した開発競争は、今後さらに激しくなりそうです。例えば電子部品メーカーでは、シェア争いから目が離せません。日経クロステック/日経Automotiveの記事『「脱モービルアイ」は車載AIカメラから、米新興がコストで勝負』では、AIベンチャーの米StradVision(ストラドビジョン)がその発端になり得ると分析しています。

 欧州のある1次部品メーカー(ティア1)は自社のADAS用カメラに、StradVisionのAIソフトを搭載したルネサスエレクトロニクスの車載SoC(System on Chip)を採用しました。このADAS用カメラが市場で広がるようなことがあれば、これまで圧倒的な強さを誇っていたイスラエルMobileye(モービルアイ)の牙城が崩れるかもしれないというわけです。

 ADAS用カメラが進化するとともに、自動車メーカーが描くADASの未来像もより複雑化しているようです。ADAS関連のサプライヤーはこぞって「自動車メーカーの要件をいかに満たすか」と頭を悩ませています。

 日立オートモティブはその1社です。スバルが2020年10月に発表した中型ステーションワゴンの新型「レヴォーグ」では、残念ながら同社が提案していたステレオカメラは採用されませんでした。その後同社は、現行の小型カメラをベースにした新型カメラを開発。この新型カメラを武器に巻き返しを狙っています。

 ここでクイズです。日経クロステック/日経Automotiveの記事『「新型ステレオカメラで反撃」、日立オートモティブCTO』から出題します。

 同記事によると、日立オートモティブの新型カメラは従来のカメラと比べて、「検知距離を維持しながら、水平視野角を(A)に広げた。カメラの寸法は現行カメラとほぼ同じで、コストも現行カメラと同水準に抑えた」とあります。

 さて、(A)に入る言葉は次のどれでしょうか。

1: 1.5倍程度

2: 2倍程度

3: 3倍以上