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 2021年は、さまざまな企業が大きな転換期を迎えます。例えば、NECは21年4月に社長を交代し、事業開発力の強化を図ります。経営体制を変える企業もあります。アイシン精機は同年4月、アイシン・エィ・ダブリュ(アイシンAW)と経営を統合する予定です。このような動きの中で注目に値するのが、トヨタ自動車です。モビリティーカンパニーへの変革を宣言してから約3年、いよいよ新たな一歩を踏み出します。自動車業界だけでなく、通信やIT、果ては建設業界など、多様な企業から注目を集めそうです。

トヨタ自動車がモビリティーサービスを実現するために開発したMaaS(Mobility as a Service)向け自動運転EV(電気自動車)「e-Palette」。同社が建設を予定しているスマートシティー「Woven City」(ウーブン・シティ)での運行が計画されています(出所:トヨタ自動車)
トヨタ自動車がモビリティーサービスを実現するために開発したMaaS(Mobility as a Service)向け自動運転EV(電気自動車)「e-Palette」。同社が建設を予定しているスマートシティー「Woven City」(ウーブン・シティ)での運行が計画されています(出所:トヨタ自動車)
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 転換期を迎える各企業は、並々ならぬ決意がうかがえます。例えば、NECはNTTと資本提携して、通信インフラの海外市場開拓に挑みます。日経クロステックの記事『「通信の地盤沈下は国家の危機」NEC森田副社長』によると、社長に就任する予定であるNECの森田隆之氏は、「今回のNTTとの連携で、我々の弱いところを補完してなんとか攻勢に出たい。これが最後のチャンスではないだろうか」と話しています。

 アイシン精機は連結子会社であるアイシンAWとの合併を21年4月に控え、既に動きを活発化させています。同社はMaaS(Mobility as a Service)に関連する人材を集め、20年4月にCSS(Connected&Sharing Solution)カンパニーを新設。新たな事業に挑みます。

 日経クロステックの記事『GAFAにない「位置×車両」で攻めるアイシン精機、MaaSに本腰』によると、同カンパニーが意識するのは、米Google(グーグル)、同Apple(アップル)、同Facebook(フェイスブック)、同Amazon.com(アマゾン・ドット・コム)といったIT(情報技術)の巨大企業。このような、いわゆるGAFAが取り組む事業に対抗して「付加価値の高いところをやっていく」と意気込みます。

 新規事業への意気込みで強い思いを持つ企業といえば、トヨタはその1社ではないでしょうか。遡ること18年1月、同社社長の豊田章男氏は米国で開催されたコンシューマーエレクトロニクス関連展示会「CES」において、「クルマ会社を超え、人々のさまざまな移動を助ける会社、モビリティーカンパニーへと変革することを決意しました」と語りました。

 あれから約3年、トヨタは着々と準備を進めてきました。新型コロナの影響からか、多少の軌道修正はあったものの、21年はまさにその思いを具体的に実行する年になると考えられます。その第一歩を踏み出す場といっても過言ではないのが、静岡県裾野市での建設が計画されているスマートシティー「Woven City」(ウーブン・シティ)です。「富士山の日」にちなんだ21年2月23日に着工する方針であることを発表しました。

トヨタ自動車が静岡県裾野市に建を予定しているスマートシティー「Woven City」(ウーブン・シティ)。「富士山の日」にちなんだ21年2月23日に着工する方針(出所:トヨタ自動車)
トヨタ自動車が静岡県裾野市に建を予定しているスマートシティー「Woven City」(ウーブン・シティ)。「富士山の日」にちなんだ21年2月23日に着工する方針(出所:トヨタ自動車)
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 ここで、日経クロステックの記事『トヨタ実証都市、発明家と子育て世代集まる街に 21年2月着工』からクイズを出題します。同記事によると、ウーブン・シティでトヨタは、自動運転やMaaS、ロボット、スマートホーム、AI(人工知能)などを導入・検証する予定といいます。そして、「子育て世代や高齢者といった社会課題を抱えた人と発明家が一緒に住む」という構想であり、「発明家には一定の期間を設け、成果が出ない場合は(A)」という考え方だとしています。さて、(A)に入る言葉は次のどれでしょうか。

1: 次の人に代わってもらう

2: さらに期間を10年延長し、ゆっくりと成果を出してもらう