「5月21日をもちましてQR決済の取り扱いを終了させていただきます」――。2020年5月ごろ、讃岐うどんチェーン「丸亀製麺」は店頭にこうした告知を掲げた。
丸亀製麺(当時はトリドールジャパン)とPayPayが「PayPayが全国101店舗の丸亀製麺で利用可能になる」と発表したのは、告知を示す約1年前の2019年4月19日。現在、QRコード決済の取り扱い停止とともに、「一部システムの改善を行っております」とシステム改修後の利用再開を示唆している店舗もある。
6月末まで実施した「キャッシュレス・消費者還元事業」をはじめ、政府はキャッシュレス決済の比率を高めようとQRコード決済をはじめとするスマートフォン決済の普及策を進めている。これに逆行する動きにも見える告知内容は、インターネット上で話題を集めた。
丸亀製麺に問い合わせたところ、一部の店舗でQRコード決済の利用を停止していることを認めた。理由は店舗でのオペレーションとデータ処理に課題があったためという。システム改修などでこれらの課題の見直しを図り、2020年8月27日から380店の丸亀製麺でQRコード決済やそのほかの電子マネーなどの決済が利用可能になるとした。