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 キャッシュレス決済の普及に向けた政府の取り組みは、2019年10月1日から20年6月末までの9カ月にわたり実施した「キャッシュレス・消費者還元事業」で終わったわけではない。2020年9月1日からは、新たに「マイナポイント事業」が始まる。マイナンバーカードの取得が必須になるが、決済額の25%、最大5000円分を還元する。

マイナポイント事業などのポイント還元事業が相次いでいる
マイナポイント事業などのポイント還元事業が相次いでいる
(出所:総務省)
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 自治体も独自のキャッシュレス還元キャンペーンを展開している。岡山市は2020年8月の1カ月間、市内対象店舗で「PayPay」などの決済の場合に20%を還元。群馬県富岡市も同時期に同30%を還元している。

 岡山県倉敷市は2020年9月の1カ月間、NTTドコモの「d払い」による決済に関して20%を還元する。東京都町田市も2020年11~12月にかけて、市内対象店舗でQRコード決済をした場合、決済額の20%を還元するキャンペーンを始める。

 スマートフォン決済をはじめとするキャッシュレス決済には、そもそも小銭がいらないといった基本的な利点がある。官民両者が繰り広げるキャンペーンを通じて、ポイント還元など金銭的なメリットも得られる。

 イオンリテールの上山政道WAON推進部長は、「新型コロナウイルス感染症流行の影響で、現金のやり取りを避ける傾向が強まっている。キャッシュレス決済の利用はさらに増えていくのではないか」との見方を示す。同社によると、2020年7月の直近の週は前年同週と比べ、イオンリテール傘下の店舗における「WAON」での決済額が3割増えたという。こうした傾向を見ても、キャッシュレス決済が利用者に対して着実に広まっていく可能性は高いといえよう。