全2078文字

 SUBARU(スバル)の新型ステーションワゴン「レヴォーグ」は、同社の次世代プラットフォーム「SGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)」を適用し、衝突安全性能を高めた。側面衝突に対応するため、強度が異なる2種類のホットスタンプの一体成形品をセンターピラーに適用した(図1)。

レヴォーグ
図1 新型ステーションワゴン「レヴォーグ」
(撮影:日経Automotive)
[画像のクリックで拡大表示]

 SGPは2016年10月に発売した中型車の現行「インプレッサ」から適用が始まり、小型SUV(多目的スポーツ車)の同「XV」や、中型SUVの同「フォレスター」にも採用されている。現行レヴォーグの発売は14年6月であるため、SGPを適用できていなかった。スバルは今回の全面改良で、日本市場で旗艦車種に位置付けるレヴォーグにSGPを適用した。

 現行レヴォーグのボディー骨格は、引っ張り強さが1.0GPa以上の高張力鋼板を使っていない。センターピラーとサイドシルは980MPa級、ルーフ・サイド・レール(ルーフレール)は590MPa級である。側面衝突時の衝撃で折れるのを防ぐため、センターピラーの根元には、比較的強度が低い590MPa級を使う。いずれも高張力鋼板の冷間プレス材である(図2)。

現行車のボディー骨格
図2 現行車のボディー骨格
(スバルの資料を基に日経Automotiveが作成)
[画像のクリックで拡大表示]

 SGPを適用した新型車のボディー骨格は衝突安全性能をより高めるため、現行車には使っていない1.0GPa以上の高張力鋼板を適用した。センターピラーは1.5GPa級のホットスタンプ(熱間プレス材)、センターピラーの根元は500MPa級のホットスタンプ、ルーフレールは1.2GPa級の冷間プレス材、サイドシルは980MPa級の冷間プレス材である(図3)。

新型車のボディー骨格
図3 新型車のボディー骨格
(日経Automotiveが作成)
[画像のクリックで拡大表示]

 新型車の高張力鋼板の使い方で珍しいのは、強度が異なる2種類のホットスタンプの一体成形品をセンターピラーに適用した点である。他車を含めてセンターピラーに1.5GPa級のホットスタンプを適用する際は、同ピラーの根元に590MPa級の冷間プレス材を使う場合が多い。根元部分を冷間プレス、本体部分を熱間プレスで成形した後に溶接する。