経済産業省と東京証券取引所は2020年8月25日、デジタル技術によって事業や組織、業務を変革し新たな成長や競争力強化につなげる企業35社を「デジタルトランスフォーメーション(DX)銘柄 2020」(旧「攻めのIT経営銘柄」)として発表した。コマツやトラスコ中山など「日本の先進DX」といえる受賞企業の事例を取り上げ、DX推進の勘所を探る。

「DX銘柄2020」厳選事例
目次
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ごみ焼却炉の一酸化炭素を半減、JFEエンジニアリングが開発したAIの効果
JFEホールディングスはAI(人工知能)やビッグデータ解析などのデジタル技術を駆使し生産性や競争力を高めている。主要3社であるJFEスチール、JFEエンジニアリング、JFE商事の取り組みを紹介する。
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海外ベンチャー買収でスピードDX、トプコンが成功した理由
トプコンはGNSS(人工衛星を用いた測位システムの総称)による精密な測位技術を活用し、建設機械や農業機械の自動制御システムを提供している。トプコンがDXを先駆的に実現した背景には、自動制御システムの開発に必要な技術を持つ海外ベンチャー企業の買収がある。
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AIが不良品を特定、東レが挑む研究・生産プロセスの革新とは
東レは2020年5月、中期経営課題「プロジェクト AP-G 2022」を発表した。その中の重点施策の1つに「デジタル活用による経営の高度化」を掲げている。2020年4月にDX推進プロジェクト「TDXプロジェクト」を始動。日覚昭広社長を委員長とする「TDX推進委員会」も立ち上げ、全社横断でDXを推進…
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鉄道の枠超え協業でDX、JR東日本はMaaSで何を目指すのか
「新型コロナウイルスによって移動することの価値が問われる時代になった。これからは鉄道会社の枠を超えて、顧客の利便性を追求していく必要がある」。JR東日本の伊藤健一MaaS・Suica推進本部MaaS事業部門課長は、全社を挙げて取り組む同社のMaaS戦略についてこう語る。
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モノ売りからの脱却図るブリヂストン、DXで目指すソリューション事業とは
「DX(デジタルトランスフォーメーション)抜きに価値創造なし」――。ブリヂストンは2020年7月の「中長期事業戦略構想」説明会で石橋秀一CEO(最高経営責任者)自らこう発信するなど、経営トップ主導のもとDXを強く推進してきた企業だ。
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ロボット100台導入に新メディア事業も、三菱地所が怒涛のDX施策を打ち出すワケ
三菱地所は成長戦略の1つに人工知能(AI)やロボットなどの最新技術を活用したノンアセット事業の強化を掲げ、独自の組織体制でDXを推し進めている。
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建設現場に次々ロボットを投入する鹿島、自社で専門工事部隊を作った理由
鹿島建設は多様な建設ロボットを開発し、現場への展開を進めている。作業員の高齢化と人手不足が進むなか、きつい繰り返し作業をロボットが担うことで生産性向上と働き方改革を目指す。
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3カ月かかった「抗体選抜」、AI創薬で期間を3分の1に縮めた中外製薬
経済産業省と東京証券取引所が2020年8月に発表した「デジタルトランスフォーメーション(DX)銘柄 2020」。「日本の先進DX」といえる受賞企業の事例を厳選して取り上げ、DX推進の勘所を探る。中外製薬は「AI創薬」で有力な抗体を選ぶ期間を3分の1以下に短縮した。
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銀行も巻き込み手続き効率化、GA technologiesが挑む不動産取引のDX
経済産業省と東京証券取引所が2020年8月に発表した「デジタルトランスフォーメーション(DX)銘柄 2020」。「日本の先進DX」といえる受賞企業の事例を厳選して取り上げ、DX推進の勘所を探る。不動産業のGA technologiesは不動産取引のDXに挑んでいる。
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IoTバイクを生み出したヤマハ、DX推進の「両輪」とは
ヤマハ発動機はIoT(インターネット・オブ・シングズ)バイクを製品化するなど、ネット接続による製品の変革を進めている。同社がデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する仕組みは、基盤の整備と基幹系システムの刷新が「両輪」となっている。
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DXで新製品を生み出す富士フイルム、新たに始めたボトムアップ型アプローチ
富士フイルムホールディングスはデジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組みによって新製品を相次ぎ生み出している。DXを加速させるため、現場を起点とする「ボトムアップ型のアプローチ」にも乗り出した。
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介護支援サービスに乗り出したコニカミノルタ、DXを加速する「役員集中会議」の秘密
センサーを使った介護の効率化、AI技術を活用した画像診断支援、IoTバイク──。デジタル技術を駆使し、従来にない価値を創出するのがDXの醍醐味だ。DXで新たなサービス・製品を生み出した4社の事例を取り上げる。
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見積もり回答に在庫管理も、業務の徹底自動化でDXグランプリを受賞したトラスコ中山
経済産業省と東京証券取引所が2020年8月に発表した「デジタルトランスフォーメーション(DX)銘柄 2020」。「日本の先進DX」といえる受賞企業の事例を厳選して取り上げ、DX推進の勘所を探る。DXグランプリを受賞した1社、機械工具卸のトラスコ中山は様々な業務の徹底的な自動化を進めている。
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DX銘柄でグランプリ受賞のコマツ、他社製の建機もICT対応にする理由
経済産業省と東京証券取引所が2020年8月に発表した「デジタルトランスフォーメーション(DX)銘柄 2020」。「日本の先進DX」といえる受賞企業の事例を厳選して取り上げ、DX推進の勘所を探る。DXグランプリ受賞の1社であるコマツは顧客である建設業者が抱える人手不足の解消に挑む。
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アサヒがVRで新商品デザインのDX、競合品も並ぶ3D陳列棚は驚きの再現力
アサヒグループホールディングスはDX(デジタルトランスフォーメーション)の取り組みの一環として、AI(人工知能)やVR(仮想現実)といった新技術でパッケージデザインの作成を支援しようとしている。同社は2020年9月、「VR商品パッケージ開発支援システム」の試験運用を始めた。
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経産省と東証が発表した「DX銘柄2020」、受賞35社の共通項とは
デジタル技術を活用して事業や組織、業務を変革し、新たな成長や競争力強化につなげている企業はどこか――。2020年8月25日、市場から注目を集める「デジタルトランスフォーメーション(DX)銘柄 2020」を経済産業省と東京証券取引所が発表した。