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 キャッシュレス決済サービス「支払秘書」を提供するウェルネットは2020年9月16日、35口座で431万円のなりすましが疑われるチャージ(連携する銀行口座からの入金)があったと発表した。うち162万円は不正対策のシステムにより被害を防止したが、残りの269万円は不正利用された可能性があるという。

 不正チャージが発生した35口座は現在停止している。同社は35口座の利用者に対し警察へ被害届を提出するよう呼びかけており、これまでに18口座分の被害届が提出されたことを確認している。

 支払秘書はゆうちょ銀行と連携するキャッシュレス決済サービス12種のうち1つで、2017年8月にサービスを開始。現在はゆうちょ銀行を含む37の金融機関と提携しており、支払秘書の口座と提携金融機関の口座を連携すると、金融機関の口座から支払秘書の口座へチャージできる。ウェルネットは今回の不正チャージがどの⾦融機関からの⼊⾦かを明らかにしていないが、9月17日午後5時時点でゆうちょ銀行を含む23の金融機関からの口座登録とチャージ、もしくはチャージのみを停止している。

 ゆうちょ銀行に関連する一連の不正チャージ問題を巡っては、同行が2020年9月16日に開催した会見で、口座を連携している12種のキャッシュレス決済サービスのうち6種で計109件1811万円があったことを明らかにしている。ゆうちょ銀行の発表時点では、ウェルネットは不正チャージの有無について「調査中」としていた。