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労働力不足や、感染症対策としての非接触・非対面のニーズの高まりを受け、人に代わって人を手助けするサービスロボットの導入が進む。環境や運用ルールの整備も進み、「ロボットと共生する街」の実現が近づいてきた。

 東京都中央区の高層マンション「大川端リバーシティ21」。造船所跡地を再開発した緑豊かなエリア一帯をロボットタウンとして、1人乗り自動運転ロボットや宅配ロボットなどを走らせるプロジェクトが進んでいる。主導するZMPは第1弾として、1人乗り自動運転ロボットの乗り放題サービスを2020年10月に開始する。

 高層マンションの空き駐車場スペースを拠点に、同社が開発した1人乗り自動運転ロボット「RakuRo(ラクロ)」を配備。利用者はスマートフォンの専用アプリを使い、走行場所の確認や予約をする。ルートや行き先をあらかじめ指定し自動運転で走行する。

ZMPの1人乗り自動運転ロボット「RakuRo(ラクロ)」
ZMPの1人乗り自動運転ロボット「RakuRo(ラクロ)」
(写真提供:ZMP)
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ZMPがロボットタウン計画の一環で実施する、東京都中央区での1人乗り自動運転ロボット「RakuRo(ラクロ)」の走行実験
ZMPがロボットタウン計画の一環で実施する、東京都中央区での1人乗り自動運転ロボット「RakuRo(ラクロ)」の走行実験
(写真提供:ZMP)
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 想定する利用者は地域の高齢者だ。徒歩圏内の買い物などに使ってもらう。「新型コロナ禍をきっかけに、徒歩圏内の生活をロボットが支援するロボットタウンづくりを進めることにした」とZMPの谷口恒社長は話す。