全3714文字
PR

米Tesla(テスラ)は電気自動車(EV)「モデル3」などに、自動運転に対応した新しい統合ECU(電子制御ユニット)「FSD(Full Self-Driving)コンピューター」を搭載している。自前の半導体チップを使い、AI(人工知能)の処理性能を飛躍的に高めたのが特徴だ。そのAI半導体を分析すると、意外な結果が見えてきた。

 「米Tesla(テスラ)のAI(人工知能)向け半導体は回路構成が驚くほど単純だ」。こう指摘するのは、ハンガリーAImotive(AIモーティブ)である。AIモーティブは自動運転用のAI半導体を手掛けており、自社製品のベンチマーク対象としてテスラのチップを分析した。

 テスラが開発した半導体「FSD(Full Self-Driving)チップ」は電気自動車(EV)「モデル3」などに搭載されている(図1)。CPUコアやGPUコアに加え、AI処理を高速化するための専用回路であるAIアクセラレーター「NNA(Neural Network Accelerator)」を集積したSoC(System on Chip)である(図2)。

図1 テスラのEV「モデル3」
図1 テスラのEV「モデル3」
テスラは自動運転などを実現する統合ECU用の半導体チップを自前で開発した。(出所:テスラ)
[画像のクリックで拡大表示]
図2 テスラが自前で開発したFSDチップ
図2 テスラが自前で開発したFSDチップ
AIモーティブがテスラのFSDチップを分析した。AIモーティブが手掛けるAIアクセラレーターIP「aiWare」と比較している。(出所:AIモーティブ)
[画像のクリックで拡大表示]