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 機械加工のマッチングやオンデマンド製造といった新たな受発注プラットフォームサービス。発注側・受注側の企業それぞれに、どのように利用しているかを聞いた。

2D図面を描かずに済む

 「3Dモデルだけで発注できるのは非常に楽」。サービス開始当初から「meviy」を利用している由紀精密(神奈川県茅ヶ崎市)技術開発事業部事業部長の永松純氏は、同サービスをこう評価する。精密部品加工を手掛ける同社は、治具の調達などにmeviyを活用している。

 「治具製作のために図面を起こし、見積もりを依頼して発注をかけるといった事務手続きが減るメリットは大きい」(同氏)。一品ものの部品加工は特に納期が長くなりがち。meviyでの加工は、図面作製が不要なので「コストよりもスピードを重視して使っている」(同氏)。

 例えば、レーザー加工用にワークを保持する治具を調達した際、発注から4日ほどで納品になった実績がある(図1)。従来だと、2D図面の作製に1時間、見積もり回答に2日、納期に10日ほどを要していただろうという。つまり設計し終わってから納品までのリードタイムは3分の1ほどで済んだ計算となる。

図1 由紀精密がmeviyで調達した治具
図1 由紀精密がmeviyで調達した治具
同社が販売している3分以上回り続ける高精度のコマ「SEIMITSU COMA」の加工用治具。コマの側面にレーザー印字する際のコマの固定に使う。meviyのRPサービスを利用した。アルミニウム合金の切削加工品で価格は2万5000円。表面に軽いビーズブラストを施している。(出所:ミスミ)
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 治具は自社の製造現場で使うものなので、顧客に出荷する製品に組み込む部品の場合とは異なり、品質を顧客の基準に合わせるための手続きや調整作業が必要ない。万一、部品の品質に問題があっても顧客基準への対応で苦慮することはない点で、治具は受発注プラットフォームでの調達に向いているという。