2020年9月に日経クロステックで「IT資格実態調査」を実施。編集部が選んだ49種類の資格について、アンケート形式で、保有状況や役立ち度合い、今後の取得意向を調べた。345人の回答から、IT資格の最新動向をひもとこう。
今回は、ITベンダーの認定資格(セキュリティー系を除く)を詳しく見る。「保有する資格」と「取得したい資格」の両方で、クラウド系資格による老舗ベンダー資格の追い上げが激しくなってきた。
保有する資格でAWSが2位に浮上
保有する資格のトップは「オラクル データベース分野(ORACLE MASTER、認定MySQLなど)」で、2019年8月に実施した前回調査と同様だ。それに続く2位は「AWS認定各種(ソリューションアーキテクトなど)」で、前回調査の4位から2つ順位を上げ、ベスト3に食い込んできた。
前回、前々回とOracle、Microsoft、Cisco Systemsの老舗3ベンダーがベスト3を占めてきたが、そこに今回初めてAWSが割って入った格好だ。
全回答者のうち、資格を「保有している」という回答者の割合を示す「回答率」の増減を見ると、前回調査に比べて最も減ったのは、1位の「オラクル データベース分野」で3.8ポイント減である。一方の「AWS認定各種」は1.7ポイント増えて、両資格の差が詰まってきた。
ITベンダーの認定資格(セキュリティー系を除く)の中で、AWS以外に回答率が増えたのは6位の「マイクロソフト クラウド分野(Cloud Platform、Linux on Azure)」だけだ。老舗ベンダー資格に代わり、クラウド系資格の保有者が増える傾向が強まってきたといえる。