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 現在、全世界のあらゆる業界で、アフターコロナ時代に向かってニューノーマル(新常態)なビジネスや働き方へのシフトが進んでいる。その中でも極めて重要なのが、デジタルトランスフォーメーション(DX)への取り組みである。これまで日本の経済の基盤ともいわれてきた中小製造業のDXは、今、そしてこれから、どうあるべきだろうか。

 「日経クロステック EXPO 2020」2020年10月19日開催のオンラインセッションでは由紀精密(神奈川県茅ケ崎市)代表取締役社長の大坪正人氏とCreative Works(東京・江戸川)代表の宮本卓氏が対談。新型コロナウイルス感染症(新型コロナ)問題の2社への影響や対処、中小製造業がDXにどう取り組むべきかなどを話し合った。

左が由紀精密(神奈川県茅ケ崎市)代表取締役社長の大坪正人氏、右がCreative Works(東京・江戸川)代表の宮本卓氏(出所:日経クロステック)
左が由紀精密(神奈川県茅ケ崎市)代表取締役社長の大坪正人氏、右がCreative Works(東京・江戸川)代表の宮本卓氏(出所:日経クロステック)
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 由紀精密とCreative Worksは、どちらも戦後に立ち上がった町工場であり、両氏はともに3代目である。創業者の事業と思いを引き継ぎながらも、現状や未来の課題を解決するために新しい手段を講じながら先代のやり方から大きく変え、後に続く世代への技術継承へも積極的に取り組んでいる。両社の業務の基本はアナログな部品加工だが、現場の技術者自身が、身近にあるIoT(インターネット・オブ・シングズ)やデジタル技術を用いて、業務を効率化しているのも特徴だ。