全720文字

 三井物産の鈴木大山・人事総務部Work-X室長は2020年10月22日、オンラインで開催された「日経クロステック EXPO 2020」で、本社移転の経緯や新オフィスの特徴などについて講演した。同社は政府の緊急事態宣言が解除された翌月(2020年6月)、東京・大手町の新本社を本格的に稼働させた。

「日経クロステック EXPO 2020」で講演する三井物産の鈴木大山・人事総務部Work-X室長
「日経クロステック EXPO 2020」で講演する三井物産の鈴木大山・人事総務部Work-X室長
(撮影:日経クロステック)
[画像のクリックで拡大表示]

 同社は自らの将来像を描いた「長期業態ビジョン」で、「強い『個』が自らビジネスをつくる三井物産へ」という構想を打ち出した。「つなぐ」から「つくる」会社へと進化し、「個」と「個」の知的化学反応の場が会社と定義した。これを受けて鈴木室長らは同ビジョンの実現に資するオフィスの在り方を考えたという。

 新オフィスには、コラボレーションを促す様々な仕掛けを施した。例えば、組織ごとのエリアを決めて自由に座る「グループアドレス」を導入し、座席数を約3分の2に減らした。シナジーが起こりそうな部門は近隣や上下階に配置している。

 座席数を減らすことで、「キャンプ」と呼ぶコミュニケーションスペースを生み出した。キャンプには、プロジェクト単位の打ち合わせやオープンな意見交換、集中業務の遂行など活動の種類に適した場所を用意したほか、「ディースペース」と呼ぶデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する専門人材が集う場も設けた。さらに、キャンプのある13フロアは内階段を通して上下階の交流を促すようにした。

 オフィスを移転して終わりではない。同社は天井のセンサーにより社員の位置を把握する仕組みを導入した。組織ごとの行動特性やエリアごとの利用者属性を分析し、働き方を改善する。「ひいては、社内におけるDXの推進力を強化したい」(鈴木室長)と意気込みを語った。