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 東京海上日動火災保険の吉田昌弘人事企画部部長は2020年10月23日、オンラインで開催されている「日経クロステック EXPO 2020」で「東京海上日動の働き方改革」と題して講演した。

「日経クロステック EXPO 2020」で講演する東京海上日動火災保険 人事企画部の吉田昌弘部長
「日経クロステック EXPO 2020」で講演する東京海上日動火災保険 人事企画部の吉田昌弘部長
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 同社の「働き方改革」の旗振り役として活動している吉田部長は「当社の働き方改革は単なる労働時間の削減でなく、働きがいに重点をおいた会社の成長戦略そのものだ」と説明した。創出できた時間で新サービスや商品を生み出し、顧客や社会の役に立つことに主眼を置いているという。

 吉田部長は具体的な取り組み例の1つとして、頻繁に発生する台風や豪雨により被害が発生した際、迅速に保険金を支払う仕組みを紹介。人工衛星から得た浸水エリアの画像データと顧客の建物をマッピングし、画像を基に人工知能(AI)で解析して浸水高を判定。これにより保険金支払いまでのプロセスにかかる時間を短縮している。吉田部長は「働き方改革に重要なのはデジタル技術の活用」と強調した。

 2020年3月に運用を始めた、自動車保険における事故状況の再現システムも同様だ。これは「Drive Agent Personal(ドライブエージェントパーソナル)」と呼ぶサービスの中で活用しており、顧客の車両に通信機能付きドライブレコーダーを設置して実現している。

 ドライブレコーダーが衝撃を検知すると自動で事故受付センターにつながり、動画など事故関連のデータを東京海上日動火災保険が受信する。そのデータをAIが分析し、5分ほどで事故の状況を再現。過去の判例に基づいて責任割合の参考値を算出する。事故にあった顧客自身による詳細説明の手間を減らしつつ、事故対応にかかる時間も削減できるという。