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 IPv4アドレスがほぼ枯渇し、本格的なIPv6の導入が始まってから久しい。IPv6の基本仕様が作られたのは20年以上前になるが、IPv6を取り巻く環境は激しく変化しており、それに伴って新たな技術も登場している。IPv6の普及状況や基本的な仕組みに加え、OSの対応状況、企業に導入する際のポイント、5Gのコアネットワークで使われる最新技術「SRv6」などについて解説する。

 インターネットで使用するプロトコルとして生まれたIPv4。その次世代規格としてIPv6は開発された。基本的な機能はIPv4とIPv6で変わりはないので、一般のユーザーはIPv6を使っていても気づかないだろうが実は着々と普及している。

IPv6の利用比率は右肩上がり

 米Google(グーグル)は、自社のWebサービスにIPv6でアクセスしているユーザーの比率を公表している。

 これを見ると、IPv6のユーザー比率は右肩上がりなのが分かる。2008年9月はわずか0.05%だったのが、2020年9月には33%を超えるまでに増えた。

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米グーグルのサービスにIPv6で接続しているユーザー数の比率
米グーグルのサービスにIPv6で接続しているユーザー数の比率
図はグーグルが公開しているグラフから引用した
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 グーグルは大手コンテンツ事業者の中で早くからIPv6対応を進めてきた1社だ。このようにIPv6の比率が増えているのは、ネットワークと端末のIPv6対応が徐々に進んでいることを意味している。

 2020年の春ごろからの推移を見ると、新型コロナウイルスの影響とみられる興味深い動きがある。もともとIPv6の比率は、週末になると増え、平日になると減る。企業に比べIPv6が普及している家庭からのトラフィックが増えるからだと日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)は分析している。それが3月から5月にかけて、平日の落ち込みが減るようになった。これはコロナ禍で世界的に「ステイホーム」が推奨され、平日の家庭からのトラフィックが増えたためだとJPNICはみている。