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 IPv4アドレスがほぼ枯渇し、本格的なIPv6の導入が始まってから久しい。IPv6の基本仕様が作られたのは20年以上前になるが、IPv6を取り巻く環境は激しく変化しており、それに伴って新たな技術も登場している。IPv6の普及状況や基本的な仕組みに加え、OSの対応状況、企業に導入する際のポイント、5Gのコアネットワークで使われる最新技術「SRv6」などについて解説する。

 企業ネットワークのIPv6対応はあまり進んでいない。だが、いずれはIPv6への対応が求められるだろう。いち早く社内にIPv6を導入したインターネットイニシアティブ(IIJ)の例を中心に、企業導入のポイントを解説する。

アドレスの末尾を合わせる

 企業内ではIPv4とIPv6の両方の通信を可能にする「デュアルスタック」の構成が基本となる。この場合、IPv4アドレスとIPv6アドレスを割り当てる必要がある。IIJによると、この割り当て方にコツがあるという。

 1つは、サーバーなどに固定で割り当てるIPv4アドレスとIPv6アドレスの末尾を同じ値にそろえておく。

IPv6アドレスを設定するときの工夫
IPv6アドレスを設定するときの工夫
IIJの資料に基づき作成した。
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 例えばIPv4アドレスを「10.***.120.25」と設定した場合、IPv6アドレスは「2001:****:****:c001::25」と設定する。ここではそれぞれの末尾を「25」に合わせているわけだ。こうすることでどの端末にどのIPアドレスを割り当てたのかが直感的に分かりやすくなり、管理やトラブル対応がしやすくなるという。

リンクローカルで極力済ます

 アドレス割り当てに関するもう1つの工夫は、なるべくグローバルユニキャストアドレスを使わず、リンクローカルアドレスだけで済ませるという運用方法だ。

グローバルユニキャストアドレスはなるべく使わない
グローバルユニキャストアドレスはなるべく使わない
IIJの資料に基づき作成した。
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 例えば企業ネットワーク内にあるネットワーク機器のインターフェースは、インターネットと直接通信するわけではない。機器同士の制御通信やping6などの管理用通信ができればよい。こうした箇所にはグローバルユニキャストアドレスを使わないことで、割り当て作業の負担を減らす。