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 新型コロナウイルスが私たちのビジネスや生活に大きな変化をもたらしています。このNew Normalといわれる時代を勝ち抜くために、多くの企業がデジタルトランスフォーメーション(DX)の重要性を改めて認識しています。今を変革のチャンスととらえ、競争力を高めるためのデジタル領域への投資を加速させています。

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真のパートナーとして顧客のデジタル戦略実現に貢献

ITインフラのTCOを削減し価値創造に向けた施策の原資に

 デル・テクノロジーズは、新しい時代を勝ち抜くデジタル変革の取り組みを4つの柱に整理して提唱しています。

 まずは「ITの競争力強化」です。これは主に既存のITインフラの変革を指したもので、最新テクノロジーを活用した最新鋭化やオペレーションの自動化、自律化を実現し、TCOを大幅に削減し、その原資を新規事業分野に充てることを目的としています。

 東京電力ホールディングスは、3つのステップでこの取り組みを進めています。現状のシステム構造やコスト構造の徹底した可視化とTo-Be像を策定し、最新テクノロジーを活用した既存ITインフラの最新鋭化が第1ステップ。第2ステップでは、オペレーションの自動化、自律化を推進。第3ステップで、先の2つのステップで削減したコストを原資として、新ビジネス価値創造に向けた投資を進め、デジタル変革を実現していくというロードマップです。デル・テクノロジーズは既存ITインフラ総コストの50%削減に貢献できるように、お客様とともにプロジェクトを推進しています。

 次の柱は「xFHの実現」です。xFHとは、「x From Home」もしくは「Everything From Home」を意味し、コロナ禍で急速に広がった在宅勤務をさらに高度化するものです。具体的には、リモート環境での生産性の担保、従来は在宅対応が難しいといわれていた業務のリモート化、そして在宅勤務を実現するために必須となる現行ビジネスプロセスの改革を進めていきます。

 デル・テクノロジーズにおいても新型コロナウイルス対策として、従業員の約9割に当たる13万人が在宅勤務を実践しています。実践に当たっては、技術面のみならず、人事制度改革やカルチャーの浸透を三つの柱として改善を推進しています。

 技術面では、モバイルPCなどのデバイスや通信環境に加え、オンライン会議のためのコミュニケーション基盤など、快適かつ生産性の高い在宅勤務実現を念頭においたIT基盤をEnd to Endで実装しています。制度面では、柔軟な働き方を実現する新しい人事制度の策定と適用を進め、同時にリモートワークに不可欠な緊密なコミュニケーションを実践する企業文化の醸成にも取り組みました。

 当社のCEO(最高経営責任者)兼創業者であるマイケル・デルも、オンライン会議を通じて頻繁に社員の前に登場して、ダイレクトコミュニケーションを活発に行っています。これまで四半期に一度だった全世界の経営幹部のミーティングや日本法人の全社会議を2週間に一度のペースに変えました。オンライン会議を活用して、全世界で毎月130万回以上の社内ミーティングが開かれ、延べ6500万人以上の従業員が参加しています。

ビジネス価値創出を支えるデータ活用プラットフォームの構築が急務

 3つ目の柱が「デジタル競争力の確立」です。デジタルの力で新しい収益源を創造していくために、とりわけ重要なのが、多種多様かつ大量のデータを収集、蓄積して、迅速かつ多様な活用を実現するデータ活用プラットフォームの構築です。プラットフォームは、新しいデジタルアプリケーションを俊敏に市場に投入していく仕組みとも連動し、そのための開発環境の革新や人材育成なども並行して推進していくことを提唱しています。

 この分野の好例といえるのが、ある自動車業界のお客様の事例です。このお客様は、膨大な量の車載データや走行データ、そして様々な部門の日々の活動から生まれる種々のデータを収集、蓄積するためのプラットフォームを構築。ニアリアルタイムでデータの加工と分析を実施できる環境を実現し、生産性向上やビジネス拡大に向けた迅速な意思決定に役立てています。また、多様なデータ分析結果が新製品の開発に直結できるようになり、大きな成果を実現しています。

 最後の柱は「社会インフラの変革」です。将来にわたって持続可能なデジタル社会の構築を見据えて、リモートによる医療や教育の促進などはもちろん、これらを包括的に実現するデジタルシティの実現を視野に、その具現化を目指すものです。

先進プロジェクトを実践的アプローチで支援 顧客のDX推進に貢献する

 以上、新しい時代を勝ち抜くデジタル変革の実現に向けて提唱する4つの柱を紹介しました。変革の実現に向けては、現状を徹底的に可視化し、具体的なTo-BeモデルとROIの策定を通じたステップバイステップの「実践的な」シナリオが重要となります。また、この新しい時代の変化に柔軟に対応すべく、マルチクラウドを活用したITインフラリソースの最適化、ITインフラに関する柔軟なファイナンシャルモデルの採用がさらに重要な役割を果たしていきます。

 こうした要望に対し、デル・テクノロジーズは、実践的アプローチを実現するコンサルティングサービス、マルチクラウド環境を支えるEnd to Endでハードウエア/ソフトウエア製品の提供、柔軟なファイナンシャルモデルの提供、さらには国内外の先進プロジェクトで培った経験をフルに活用し、お客様の「真のパートナー」としてデジタル変革の実現に貢献していきたいと考えています。

本記事は2020年8月26日~28日にオンライン開催された「IT Japan 2020」のリポートです。