自動車開発で、ハードウエアとソフトウエアの「分業」が始まった。主戦場は自動運転ソフト。どこまで自ら開発し、どこを他社に委ねるのか。新興勢を巻き込み、「分業」と「統合」の激しい駆け引きが始まった。一方で、付加価値が下がるハード(車体)の開発は、電気自動車(EV)のプラットフォーム単位という、かつてない巨大な「分業」が盛んになる。車体の製造を「分業」する時代も間近だ。自動車産業の新分業時代の行方を占う。

特集
クルマ開発、新分業時代
目次
-
自動運転「安全」標準化のなぜ Mobileye、驚きの分業構想
第4回
レベル4の自動運転。その中核となるセンサーとソフトで、自動車メーカーとのあつれきを恐れず、異例の分業をもくろむのがイスラエルMobileye(モービルアイ)だ。一方、イメージセンサー単体の汎用品化に備えて、ソニーや米ON Semiconductor(オン・セミコンダクター)は“隣地”の技術を統合す…
-
鴻海、EVプラットフォーム参入の衝撃 巨大分業の幕開け
第3回
ソフトウエアの役割が高まることで、相対的に付加価値が下がる車体(ハードウエア)の開発――。これまで考えられなかった巨大な単位の「分業」が活発になっている。電気自動車(EV)のプラットフォームを他社に委ねる異例の事態が相次ぐ。自動車メーカーの独壇場だったプラットフォーム開発に、部品メーカーなどが挑み…
-
自動運転半導体は2強体制 Teslaは嫌気、トヨタはどうする
第2回
ハードとソフトの本格的な分業は、今後の技術開発の主戦場である自動運転に欠かせない。自動車メーカーが過去に培ってきたハード開発の経験は、全く通用しなくなる。一方で、ソフトやセンサー、認識技術に強い企業には新規参入の好機だ。先頭を走る米Google(グーグル)系企業を追いかけるイスラエルMobiley…
-
ソニー自動運転の勝算、目指すはGoogleかMobileyeか
第1回
自動車開発で、ハードウエアとソフトウエアの「分業」が始まった。主戦場は自動運転ソフトだ。自動車メーカーが過去に培ってきたハード開発の経験は、全く通用しなくなる。一方でソフトやセンサー、認識技術に強い企業には新規参入の好機。どこまで自ら開発し、どこを他社に委ねるのか。新興勢を巻き込み、「分業」と「統…