全2140文字
PR

Bluetoothの新オーディオ仕様「LE Audio」始動

 マウスやヘッドホンなどの接続に使われているBluetoothのコア仕様としては、Bluetooth 5.2が策定されている。また、Bluetooth 5.2の技術を利用するBluetooth Audioの新仕様「LE Audio」が公開されている。

 LE Audioは、高効率な新コーデック「LC3」を採用。従来のSBC(Sub Band Codec)の345Kビット/秒と同等の音質評価をLC3では160Kビット/秒で得ることができ、高音質化と省電力化に貢献する。またマルチストリームオーディオに対応し、複数デバイスへのオーディオ転送とオーディオ共有、ブロードキャスト配信(1対多の配信)が可能になっている。

 PCのBluetooth機能は、基本的に無線LAN機能と同じ通信モジュールで提供されている。LE Audio対応デバイスは2021年春ごろから登場してくることが予想されている。

主な規格主な強化ポイント
Bluetooth 2.0最大1Mビット/秒のBR(Basic Rate)に加え、最大3Mビット/秒で通信できるEDR(Enhanced Data Rate)をオプションで追加
Bluetooth 3.0無線LANを利用して最大24Mビット/秒の通信ができるHS(High Speed)仕様をオプションで追加
Bluetooth 4.0省電力の新しい通信モード「BLE(Bluetooth Low Energy)」の仕様(最大1Mビット/秒)を採用
Bluetooth 5.0BLEモードの転送速度を2倍(2Mビット/秒)に。通信可能エリアを4倍に拡大
Bluetooth 5.2 動的な電力制御に対応。マルチストリームに対応したリアルタイム伝送チャンネルの追加
歴代Bluetooth規格の特徴

5Gは2021年以降の展開に注目

 法人向けモバイルノートPCを中心に、SIMフリーの無線WAN(WWAN)機能を搭載する(あるいは搭載を選べる)製品が増えている。WWANの仕様は、下り最大450Mビット/秒(カテゴリー9)対応の4G LTE(LTE-Advanced)が主流で、この2~3年ほど変わっていない。

 その一方で、5G(第5世代移動通信システム)に対応するノートPCが発表され始めている。韓国Samsung Electronics(サムスン)の「Galaxy Book Flex 5G」が5Gに対応するほか、中国Lenovo(レノボ)の「ThinkPad X1 Nano」が、オプションで5G対応を明記している。どちらもグローバル発表の段階で、日本国内における展開についてはまだ明らかにされていない。

レノボがグローバル発表した「ThinkPad X1 Nano」。第11世代Coreプロセッサー(Tiger Lake)を搭載し、オプションで5G対応も可能
レノボがグローバル発表した「ThinkPad X1 Nano」。第11世代Coreプロセッサー(Tiger Lake)を搭載し、オプションで5G対応も可能
(出所:レノボ・ジャパン)
[画像のクリックで拡大表示]

 日本においては、5G通信網の整備自体が順調に進んでいるとは言いがたい。現状キャリア各社が提供している5Gサービスは「NSA(ノンスタンドアローン)」と呼ばれる方式で、4Gのコアネットワークに5Gの基地局を配置したものでパフォーマンスもエリアも限定的だ。

 2021年度からコアネットワークも5G化した「SA(スタンドアローン)」の5Gサービスをキャリア各社が開始する予定となっており、それ以降のパフォーマンスやエリア展開に注目したいところだ。

鈴木 雅暢(すずき まさのぶ)
写真も撮れるフリーランスのライター。旧アスキー、ソフトバンク系列の出版社でIT系雑誌の編集者を経て、2004年にフリーランスとして独立。IT系、特にPCハードウエアの解説記事や製品レビュー、インタビューなどを、雑誌やWebに寄稿している。