2020年10月23日発売の米Apple(アップル)新型iPhoneこと「iPhone 12」「iPhone 12 Pro」。前回はiPhone 12を分解した。今回はLiDAR用センサーを搭載するなど、高いカメラ性能が特徴のiPhone 12 Proを分解していく。iPhone 12と同12 Proは、いずれも5G(第5世代移動通信システム)対応、ビデオ再生は最大17時間と似通っている部分も多い。中身の構成には違いがあるのだろうか。
「まったく一緒。上から中身を見たらどっちか分からないな」。慣れた手つきでiPhone 12 Proのディスプレーを開けた技術者はこうつぶやいた。確かに、iPhone 12の中身と見分けるのが難しいほど“うり二つ”だ。中身の分解を進めていくと、ほぼすべてが共通部品であることが判明した。
実際にiPhone 12と同Proの部品を並べてみると、まるで“間違い探し”をしているようだ。長方形のLiイオン2次電池も両者とも同じで、メーカーは中国・欣旺達電子股分有限公司(Sunwoda Electronic)、定格容量は2815mAhである。
明確に違いがあったのは、背面カメラモジュールと5G(第5世代移動通信システム)のミリ波アンテナ用スペーサーだった。