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 米Apple(アップル)が新しい「M1チップ」を搭載したMacを発表した。MacBook Air、13インチMacBook Pro、Mac miniの3機種だ。ここでは、新しいMacBook AirをレビューしながらM1搭載Macのすごさを見ていこう。

 初代のiPhoneが登場したのは2007年なので、iPhoneが登場して既に13年が経過している。広くスマホが使われ始めてから、約10年といったところだろうか。この間、スマホの性能はどんどん進化してきた。その後iPadなどのタブレットも登場して、こちらも進化を続けてきた。そしてこの10年、我々の一般的な認識は「ヘビーな作業や仕事はパソコンの役目で、スマホやタブレットはライトに使うデバイス」というものだった。

 ところが、いつの間にかスマホのCPU(SoC)は、驚異的な進化を遂げていたのだ。特にアップルは独自のチップを開発し続け、スマホやタブレットの中では最速であるとうたい続けてきた。しかも省電力性能に磨きを掛けている。そしてアップルはiPhoneやiPad向けのチップをMac用にカスタマイズし、今回M1チップとして投入してきた。

 そもそもパソコンの技術の多くを使って作られてきたスマホの「頭脳」が、逆にパソコンで使われるというのは、驚くべき出来事ではないか。

M1チップを搭載したMacBook Air
M1チップを搭載したMacBook Air
(撮影:アバンギャルド)
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体感できる高性能ぶりがすごい

 例えばiPhone 11をiPhone 12に買い替えても、処理速度の差は体感できないだろう。「どちらも速い」と思うだけだ。ところがM1チップを搭載したMacBook Airを使ってみて、体感した処理速度の速さに驚いた。僕は、この体感できる速さを高く評価したい。

 いくらベンチマークのスコアが高速でも、体感できなければユーザーにとっての意味は薄くなってしまう。実は、これがiPhoneの世界なのだ。もちろんA14 Bionicを生かしてドルビービジョン(Dolby Vision)に対応する動画を撮影できるといった、新たに被る恩恵もある。だが、体感速度は世代が変わってもあまりよく分からない。

 M1チップを搭載したMacBook Airは明らかに速い。OSの起動、アプリの起動など普段こなす作業で違いが明確に体感できるレベルで高速だ。

 偶然にも僕は1カ月ほど前にメインマシンを買い替えた。25万円強のWindowsデスクトップで、CPUは米Advanced Micro Devices(AMD) のRyzen 9というぜいたくな構成だ。しかし例えば、ChromeやExcelといったアプリを起動したときの体感速度は、MacBook Airのほうが速く感じるほどだから恐れ入る。しかも今回使ってみたMacBook Airは、10万4800円(税別)という一番安いモデルなのだ。