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 日本初の定期便路線事業を1929年に開始し、1976年には故・小倉昌男氏が所管官庁と闘いながら「宅急便」事業を始め、日本全国の津々浦々に宅配のネットワークを張り巡らせているヤマト運輸。創業から101年目となる2020年6月、同社のデジタルトランスフォーメーション(DX)を象徴する配送サービスを世に出した。

 EC(電子商取引)事業者と連携して消費者に提供する「EAZY(イージー)」。ECでの購入商品の受け取り方法として荷物を玄関先などに置く「置き配」を選べ、その場所を配達直前まで何度でも変更できる手軽さが特徴だ。

ヤマト運輸のEC向け置き配サービス「EASY」のWebサイト
ヤマト運輸のEC向け置き配サービス「EASY」のWebサイト
(出所:ヤマト運輸、以下同)
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置き配場所を配達直前まで何度でも変更可能

 具体的な利用イメージとしてはこうだ。まずECの利用者にヤマトが専用WebサイトのURLを記載したメールを送信する。利用者は専用サイトで対面か置き配かを選び、置き配の場合は玄関ドア前や宅配ボックス、ガスメーターボックス、自転車のかごなど8つの選択肢の中から希望の置き場所を指定する。

 EC利用者は「急な外出のため対面受け取りから置き配に切り替える」「雨が降りそうなので置き配の場所を屋内に変更する」といった柔軟な使い方が可能だ。ヤマト運輸は将来的に、ECサイトで商品の受け取り場所を直接指定・変更可能にしたり、配達員がどのくらい後に到着するか分かるようにしたりする方針だ。

「EASY」の受取場所や日時の設定画面
「EASY」の受取場所や日時の設定画面
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 EAZYを使えるECサービスを着々と増やしている。ヤフーの「ヤフーショッピング」やZOZOの衣料品通販サイト「ゾゾタウン」、アスクルの「LOHACO」が2020年9月までに順次対応し、2020年11月19日にはフリマアプリのメルカリもEAZYを採用した。ZOZOの馬場祐行フルフィルメント本部拠点統括部ディレクターは「(ゾゾタウンを)EAZYに対応させたことで、利用者に商品配達のストレスを与えないという物流網の理想に近づいた」と話す。