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 宅配や倉庫、トラック輸送、貿易など物流ネットワークの「川上」から「川下」まで押し寄せるデジタルトランスフォーメーション(DX)の波。「荷物の受け渡し方」も例外ではない。EC(電子商取引)での購入商品の受け取り方法として、「マチナカ(街中)」という新たな選択肢が浮上しているのだ。

 ヤマト運輸はこのほど、ネットで注文した商品を実店舗で受け取れる、いわゆる「クリック・アンド・コレクト」と呼ばれるサービスを開始した。通勤途中にある店舗を商品配達先に指定するなど、サービス利用者が生活スタイルに合わせて柔軟に選択できる。

 今まで自宅外で荷物を受け取れるサービスはあったが、その場所は宅配会社の営業所やコンビニエンスストア、宅配ロッカーなどに限られていた。ヤマトの新サービスでは、スーパーマーケットやドラッグストア、ホームセンターなど多種多様な店舗で受け取れるのがメリットだ。

 具体的には関東を中心に展開している「マルイ」「モディ」、全国規模のファッション専門店「はるやま」「フォーエル」など約1000店舗でスタートさせた。今後も「様々な店舗と組み、日々の生活動線上でストレスなく荷物を受け取れる環境を作っていく」と、ヤマト運輸の斉藤泰裕EC事業部事業戦略/商品開発担当部長は意気込む。

 クリック・アンド・コレクトは欧米を中心に普及が進む。店舗側に荷物を受け渡すオペレーションが加わり、通常はシステムの導入や店員のトレーニングなども必要になる。

 ヤマトは新サービスの提供に当たり、英スタートアップDoddle(ドドル)が開発したクリック・アンド・コレクトの管理システムを採用。店舗は新たにシステムを導入する必要がなく、店員はヤマトから貸与された専用のスマートフォンとアプリを操作するだけで、商品の受け渡しが可能になる。

ヤマト運輸が発行した2次元バーコードを店員に提示すれば商品を受け取れる
ヤマト運輸が発行した2次元バーコードを店員に提示すれば商品を受け取れる
(撮影:日経クロステック)
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