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 小規模オフィスで複数のユーザーと大容量ファイルのやり取りをしたり、1つのファイルを共有して作業を続けたりしたい場合に便利なのが「NAS」と呼ばれるストレージである。

 ネットワークを介してPCから大容量のストレージ領域にアクセスできるようになるため、内蔵ストレージの容量が少ないノートPCにはぴったりのストレージだ。今回はこのNASの利便性と使いこなしのこつを紹介していこう。

外付けHDDとよく似ているが、NASはLANに接続して利用する
外付けHDDとよく似ているが、NASはLANに接続して利用する
(撮影:竹内 亮介)
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複数ユーザーから同時にアクセス可能

 NASはNetwork Attached Storageの略で、その名の通りネットワーク経由で接続して利用するストレージデバイスである。据え置き型の外付けHDDをやや大きめにしたきょう体はLANポートを備えており、これをネットワークにつないで使用する。

 つまり据え置き型の外付けHDDとデザインは似ているが、使い方はかなり違う。外付けHDDは、USBケーブルで接続したPCだけでしか利用できない。これに対してNASは、同じネットワークにつながったPCから同時に利用できる。製品によっては、インターネット経由でアクセスして利用することも可能になっている。

NASの背面にはLANポートが搭載されている
NASの背面にはLANポートが搭載されている
(撮影:竹内 亮介)
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 部署内で、1つのファイルを複数のユーザーで参照したり随時アップデートしたりする機会が多いのであれば、NASの使用が効率的でお勧めだ。USBメモリーなどのリムーバブルメディアを使って受け渡す方法もあるが、受け渡す作業自体はなくならない。外付けHDDを使って受け渡すと、PCへの着脱にも手間がかかる。

 NASであれば、共用する資料のデータファイルをNAS上に保存しておけばよい。物理的にストレージデバイスをやり取りする必要はないし、NASの製品によっては書類の更新履歴を管理できる。

 こうした使い方の違いから、複数ユーザーで扱うファイルが多いならNAS、1人のユーザーで扱うデータが多いなら外付けHDDと考えてよいだろう。そしてファイルを同じネットワークにつながっていないユーザーと受け渡すのであれば、リムーバブルメディアが向いている。

 部署単位など複数のユーザーが利用するデータを複製せずに管理できるNASは、ビジネス環境に向いたストレージとも言える。また、ストレージ上に作成したフォルダーごとに、アクセスできるユーザーを限定できるNASもある。例えばパスワードを入力しないとフォルダー内にあるファイルを開けないようにすることが可能だ。