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 米Amazon Web Services(アマゾン・ウェブ・サービス、AWS)は2020年12月1日(米国時間)、製造現場や食品加工場、物流センターなどに向けた5種の機械学習サービスを発表した。同日から一部サービスの一般提供(General Availability)を始める。これまで特定業種向けのAI(人工知能)サービスを提供していたIT企業にとって強力なライバルが現れた格好だ。

 AWSは近年、Amazon SageMakerなどの汎用的な機械学習サービスに加え、医療や金融など特定業界向けの機械学習サービスの開発を強化している。今回、新たに製造業を中心にラインアップを拡充した。日経クロステックの取材に応じたAWS 機械学習担当VPのSwami Sivasubramanian (スワミ・シヴァスブラマニアン)氏は、その狙いについて「我々は顧客の声に基づきサービス開発の方向性を決めている。我々が製造業の顧客から常に聞いているのは、『故障予測や欠陥検出などに機械学習を適用するには、もっと(AWSによる)助けが必要だ』ということだ」と語る。

 モーターの故障予測や製品の不良品検出など、産業用機器向け事前学習モデルをクラウドとエッジの両面で提供する。外部ネットワークが使えない環境でもエッジサーバーやカメラ端末を通じて機械学習の機能を使える。加えて、新たに自社向けの機械学習モデルを構築したり、既存のモデルに訓練を施して精度を高めたりできる。

「1行もコードを記述せずにサービスを使える」

 AWSが今回提供するのは、産業機械の異常検知などに使う「Amazon Monitron」「Amazon Lookout for Equipment」と、カメラと組み合わせ不良品検出などに使う「Amazon Lookout for Vision」「AWS Panorama Appliance」「AWS Panorama SDK」である。

Amazon Monitron Starter Kit
Amazon Monitron Starter Kit
(出所:米Amazon Web Services)
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