AI(人工知能)分野の有力な国際学会である「NeurIPS」が2020年12月6日から12日までオンラインで開催した。今回、採択率が1%の優秀な論文として、日本勢が相次いで選ばれている。全体としては米グーグル・英DeepMind連合の圧勝だが、日本の研究機関だけでなく企業の存在感も増している。
NeurIPSは今年で34回目となる。「Neural Information Processing Systems」の頭文字を取ったもので、脳の神経回路を情報処理で実現することを目的としている。2017年まではNIPS(ニップス)と呼ばれていたが、2018年から「神経回路」をより強調した格好だ。
データを効率的に学習したり、学習したデータセットの中から特定のパターンを見つけ出したりする機械学習のアルゴリズムや、多層に重ねたニューラルネットワークを利用する深層学習のモデルやそれを応用したアプリケーションなどが取り上げられる。
2020年は9467通の論文が応募され、20%の1898件が採択された。2019年の採択率は約15%だったが、2020年は完全オンライン化で世界中から後からでも視聴できることなどから採択率を上げたものとみられる。