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【7月14日 Xinhua News】中国の浙江大学と米カリフォルニア大学バークレー校の研究者が、低温環境で柔軟に曲がり、低損失で光を透過できる「氷の光ファイバー」を作成した。研究成果は9日、米科学誌「サイエンス」に掲載された。

研究チームが作成した直径が均一な単結晶氷のマイクロナノ光ファイバー(資料写真)。(c)Xinhua News
研究チームが作成した直径が均一な単結晶氷のマイクロナノ光ファイバー(資料写真)。(c)Xinhua News
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 浙江大学光電科学・工程学院の童利民(Dong Limin)教授によると、割れやすい氷を柔軟に曲がる「氷のマイクロファイバー」に変えるために、研究チームは氷点下50度の低温環境で、直径800ナノメートルから10マイクロメートルの高品質な単結晶氷マイクロナノ光ファイバーを作成した。

浙江大学の研究チーム(資料写真)。(c)Xinhua News
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 これらの繊維状氷結晶は構造的に純粋で均一であり、独特の力学的特性を持つ。研究チームは、氷点下150度の環境で、氷のマイクロファイバーが理論的な弾性限界に近い10.99%の弾性ひずみを獲得したことを発見した。童氏は「これは、氷のファイバーが10.9%の構造変形に耐え、柔軟に曲げることができ、曲げた後すぐに元の形状に戻ることを意味する」と語った。

 研究チームは、可視光帯域での氷の光ファイバーの広帯域伝送を実現した。氷の光ファイバーの伝送損失は高品質の平面導波路と同程度で、この光制御能力は、氷の光ファイバーが低温の光導波路やセンシングに利用できることを意味している。

 童氏は、従来のガラス光ファイバーは主成分が二酸化ケイ素、つまり砂で、これは地殻に最も豊富に含まれる物質の一つだが、地球や地球外の多くの星の表面では、氷や液体の水がより一般的な物質として存在していると説明。「氷や水などの一般的な材料を使用して、マイクロナノスケールの光ファイバーを作成することで、ウイルスのスペクトルを分析する研究プラットフォームなど、特殊な環境に適したマイクロナノスケールの氷ベースの技術を推進できる」と語った。

(c)Xinhua News/AFPBB News 【翻訳編集】AFPBB News