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【8月20日 Xinhua News】中国の研究者がこのほど、共同で量子操作の速度と精度を同時に高める方法を発見し、量子コンピューターの開発に新たな道筋を示した。研究成果はこのほど、国際物理学誌「Physical Review Letters」に掲載された。

 中国科学院精密測量科学・技術創新研究院の馮芒(Feng Mang)研究員率いるチームは、河南省(Henan)の鄭州大学(Zhengzhou University)、広東省(Guangdong)の広州中国科学院工業技術研究院との合同研究により、超低温イオン実験プラットフォームを用いて、二つの単一量子ビットの非周期・非断熱的で汎用(はんよう)的な幾何学的量子論理ゲート実験を設計、完成させた。

 その結果、非周期・非断熱的な幾何学的量子操作の場合、操作時間が短縮でき、忠実度も従来の非断熱幾何学的量子操作や動力学的量子操作よりも大幅に向上し、迅速で耐障害性に優れるという特徴が、複数回の連続した操作の際に顕著に現れた。

非周期・非断熱的で汎用的な幾何学的量子操作(NNGQC)と従来の非断熱幾何学的操作(NGQC)、従来の動力学的量子操作(DQC)でそれぞれU1論理ゲートを実行した実験結果の比較図
非周期・非断熱的で汎用的な幾何学的量子操作(NNGQC)と従来の非断熱幾何学的操作(NGQC)、従来の動力学的量子操作(DQC)でそれぞれU1論理ゲートを実行した実験結果の比較図
上の図は、三つのゲート操作の時間比較が1対2対2.5となることを示したもの。下の図は、三つのゲート操作での量子状態の変化と誤差を比較したもので、IQCが理想的なゲート操作とされる(資料写真)。(c)Xinhua News
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 特に重要なのは、非周期・非断熱的な幾何学的量子操作の場合、二つの量子ビットの論理ゲート操作に直接応用できることであり、将来的には汎用的な量子計算に応用できる可能性があることを示している。

 馮氏によると、大半の量子操作では、速度と精度がけん制し合うため、速度を上げると精度が下がり、逆に精度を上げれば速度が下がる。このため、量子論理ゲート操作の精度と速度を同時に向上させることが、量子コンピューターを開発する上で、重要な課題の一つとなっていた。

(c)Xinhua News/AFPBB News 【翻訳編集】AFPBB News