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 新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、政府は2021年1月7日に東京、千葉、埼玉、神奈川の1都3県を対象とする緊急事態宣言を発令した。菅義偉首相が話した4つの制限のうちの1つが勤務者の出社だ。政府はテレワークの実施により、出勤者数7割減を掲げている。

 宣言を受けてIT大手はどう対応するのか。日経クロステックはIT大手各社に緊急アンケートを実施し、出社方針などを調べた。

出社率を政府目標より低く設定

 「出社率を15%以下に引き下げる」。日立製作所は緊急事態宣言が出ることを見越し、2021年1月6日にそれまでよりも出社率を下げる方針だ。前回(2020年4月)の緊急事態宣言ごろから同社の出社率は30%程度で推移していたという。2度目の今回は「宣言の発令地域では『できる限り在宅勤務』から『原則在宅勤務』へと条件を厳しくすることで出社人数を減らす」(日立広報)。

2021年1月8日午前9時ごろにおける、秋葉原にある日立製作所のオフィスの様子
2021年1月8日午前9時ごろにおける、秋葉原にある日立製作所のオフィスの様子
(出所:日立製作所)
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 出勤以外にも、宣言の発令地域を行き来する出張や地域をまたぐ出張も原則禁止とした。社内外との会食や懇親会も厳しく制限しているという。

 富士通やNECもこれまで以上に在宅勤務の徹底を図っている。富士通広報は「在宅勤務の徹底を2021年1月7日に改めて社員に通知した。出社率も最大でも25%程度にコントロールする」と回答。NECは「出社率を定めていないが、本社の出社率は2割台に抑えられている」(広報)とした。

2度目の緊急事態宣言に対するNECと日立製作所、富士通の対応
出社方針前回(2020年4月)の緊急事態宣言時との違い
NEC在宅勤務の徹底を2021年1月6日に全国の社員に通知。出社率の目標は定めていないが、本社は2割台の出社率になっている前回の緊急事態宣言の前から制度やITシステムといったテレワーク環境の整備に着手していたため、大きな変化はない
日立製作所可能な限り在宅勤務としてきたが、宣言発令地域では原則在宅勤務に強める。日立製作所(1都3県)で30%ほどで推移している出社率を15%以下に下げることを目標にしている前回より業務への支障は減っている。社内で物理的なハンコを利用せずに済むシステムを導入したり、シンクライアント接続設備の増強など在宅勤務環境を改善したりしたため
富士通在宅勤務の徹底を2021年1月7日に改めて社員に通知。出社率を最大でも25%程度にコントロールする。在宅テレワーク勤務が困難な場合も、ソーシャルディスタンスの確保などで安全を保つコミュニケーションツールの利用が浸透するなど、富士通の働き方改革である「Work Life Shift」が進んだことにより、混乱は生じていない