工作機械の受注動向は景況の先行指標とされている。2019年の市況低迷から一転して回復を見込んでいた20年だったが、新型コロナウイルス感染症拡大の直撃という予想外の事態でリーマン・ショック以来の低迷に陥った。だが、製造現場の投資意欲は高まっており、21年は設備投資の回復が期待されている。

写真:ゲッティイメージズ
写真:ゲッティイメージズ

 日本工作機械工業会は21年1月7日、21年の工作機械の年間受注額が1兆2000億円と、19年並の水準に戻るとの見通しを示した。内訳は国内が4500億円、海外が7500億円。中国経済の持ち直しに加え、米国での景気対策などで製造業の設備投資が上向くとみる。欧州やインドなどの回復も見込む。

 製造現場はアフターコロナに向けた変革期を迎えている。人手不足や熟練技能者減少の深刻さが増している上に、新型コロナ対策で三密回避やリモートワークを強いられ、移動制限で外注先や顧客との交流が難しくなるなど「新しい働き方」を求められている。

 これに呼応する工作機械各社は「高精度・高性能」から一歩踏み出し、デジタル化や自動化・知能化による製造現場の支援を加速させる考えだ。2021年の工作機械各社の展望をリポートする。