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 デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する際、パートナーとしてITベンダー/コンサルティング会社に業務を委託するケースは多いだろう。ユーザー企業が、ITベンダー/コンサルティング会社選びで重視することは何か。

 日経BP 総合研究所 イノベーションICTラボによる独自調査「デジタル化実態調査2020年版」では、コロナ禍におけるDXパートナー(DX関連業務を委託するITベンダー/コンサルティング会社)の選定基準を探った。

 本調査では、「デジタル化戦略の立案能力」や「AIシステムの企画・構築力」「テレワークシステムの企画・構築力」「パンデミック(感染症の世界的大流行)時の対応力」など16項目を選定基準とし、16項目それぞれについて、「DXを実現するためのパートナーとして、外部のITコンサルティング会社(大手システムインテグレータを含む)に仕事を委託する際、どれくらい重視しますか」と尋ねた。重視度については、「非常に重視する」「やや重視する」「どちらともいえない」「あまり重視しない」「全く重視しない」の5段階のなかから1つだけ選択してもらった(有効回答数は865社)。

 その結果をランキング形式で示したのが、「DXパートナー(DX関連業務を委託するITベンダー/コンサルティング会社)の選定基準16項目に関する重視度ランキング」である()。「非常に重視する」との回答比率が多かった項目を上から順に並べた。

図 DXパートナー(DX関連業務を委託するITベンダー/コンサルティング会社)の選定基準16項目に関する重視度ランキング
図 DXパートナー(DX関連業務を委託するITベンダー/コンサルティング会社)の選定基準16項目に関する重視度ランキング
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1位はスキル、2位は料金、3位は戦略立案能力

 1位は「コンサルタント/技術者のスキル」である。「非常に重視する」の割合が40.5%であり、「やや重視する」(35.0%)と合計すると75.5%に達する。

 DXの支援を外部に仰ぐ際、コンサルタントや技術者のスキルを最重要視するのは当然の結果といえるだろう。「業務に対する理解度の高いITベンダーは、やはり信頼できると感じる」(小売業、1000人~3000人未満)。こうしたユーザー企業の意見は、コロナ前後で変わらない。

 ITベンダーのコンサルタント/技術者のスキルを重視しているとはいえ、ここには悩ましい問題がある。会社名だけでは相手先のコンサルタント/技術者のスキルを見極められないということだ。

 「(同じITベンダーであっても)担当者ごとのスキル差が大きいため、パートナー選びは難しい」。本調査の自由記入欄には、このような意見がいくつも寄せられた。

 2位は「サービス料金の妥当性」だ。「非常に重視する」の割合が38.4%である。ヒトの次はカネという結果になった。

 3位は「デジタル化戦略の立案能力」である。「非常に重視する」(34.2%)と「やや重視する」(33.5%)を合わせて7割弱だった。「ITツールありきではなく、経営課題やデジタル化戦略を一緒に考えてくれるパートナーを求めている」(製造、1000人~3000人未満)。これと似た内容の意見が多数あった。