フジタは油圧ショベルを自動操作し土を掘削するAIの開発を進めている。2021年にも建設現場に投入し、油圧ショベルの走行から掘削、積み込みまでの自動操作を実証する計画だ。
油圧ショベルの操作には熟練の技が必要で、人手不足が建設業の課題になっている。そこでフジタは「機械がメーンで操作し人が補助する。1人の操作者が複数の重機を担当するなどして生産性を上げる」(伏見光技術センター先端システム開発部主任研究員)という建設現場を目標に掲げ、2017年からAIベンチャーのDeepXと共同で油圧ショベルの自動操作AIの開発を進めてきた。
操作の自動化には、フジタが国土交通省などと開発した遠隔操縦装置を活用する。運転席に装置を取り付け、リモコンで油圧ショベルを操作する。運転席のカメラとAIでアームやバケットなどの関節角度を捉え状態を推定したうえで、アームやバケットを動かす経路(パス)をAIが決め、レバーを自動操作する。