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ドイツで進む次なる産業革命

 現在進行形のスケールフリーネットワークの例として、ドイツが進める「インダストリー4.0」を紹介しましょう。

 インダストリー4.0は、工場のあらゆる装置をインターネットにつないだ「スマート工場」を造ろうという試みで、ドイツ政府が主導し、産官学一体となって進めています。過去に3回あった産業の大きな技術革新に次ぐ、4回目の産業革命という意味で「インダストリー4.0」と名付けられました。

 ここで過去3回の産業革命とは何かをおさらいしておきましょう。最初の産業革命は18世紀半ばから19世紀にかけてイギリスで起こった、いわゆるパワーソース(動力源)の革命のことです。蒸気機関の登場により、これまで人力で行っていた作業が機械化されました。

 第2次産業革命は、19世紀末にアメリカやドイツを中心として進んだ技術革新で、電力をベースとした大量生産の開始を指します。第3次産業革命は、PLC(プログラマブル・ロジック・コントローラー、産業用コンピューター)などのIT技術による工場のオートメーション化。このように技術革新によって産業革命が起こるたびに、生産技術だけでなく、それによって生み出される製品、そして社会も大きく変わってきました。

 そして、今、進行しつつあるのが第4次産業革命です。インダストリー4.0にはさまざまな要素が含まれますが、その本質は「工場のあらゆる装置をインターネットに接続できるようにして、ネットワーク化しよう」ということです。つまり、製造業をスケールフリーネットワーク化しようという試みと言い換えることができます。