家電の未来を左右するのは、IoTやAIを活用した「IoT家電(スマート家電)」だ。国内でも製品の市場投入が活発化し始めているが、この分野で世界をリードしているのが中国だ。韓国の大手家電メーカーも、以前から積極的に開発を進めている。ただし、IoT家電に付随するサービスという“ビジネスの核心部”の提供については、世界でもまだ初期段階と言える。今後、家電の未来を背負っていくためには、より多くのデータを蓄積することに加え、サービスの設計開発を手掛ける人材の不足など多くの課題解決が必要になる。

連載
IoT家電の実像
目次
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サムスン、LGのIoT家電戦略 力点はスマートホームへ
毎年1月に米国で開催される、世界最大級のコンシューマーエレクトロニクス関連の展示会「CES」で、2016年からIoT・AI機能を搭載した家電をアピールしてきた、韓国の2大メーカー、サムスン電子(Samsung Electronics)とLG電子(LG Electronics)。
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“IoT家電先進国”の実態、低価格品でもネットにつながる中国
「IoT家電先進国」と言われる中国。既に生活家電の多くがインターネットにつながり、ユーザーはスマートフォン(スマホ)で遠隔から操作したりすることが一般化しているという。
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将来の家全体はロボット化、日本の課題はIoT人材不足
生活家電は今後、2極化が進んでいく。一方は高価な「ハイテク家電」、もう一方は安価な「ローテク家電」である。ただし、いずれにおいてもIoT連携は必須である。
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「知能化」進む未来の家電、エアコンAIの3つのシナリオ
大変革期を迎えている生活家電の最大のトレンドが、スマート家電とも呼ばれる「IoT家電」である。主にインターネットに接続する機能を備え、レシピや設定情報など新しいデータを入手したり遠隔操作したりといったサービスに対応する製品を指す。