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家電の在り方が変わりつつある。根底にあるのは、消費者のライフスタイルの変化に伴って今の家電がその生活にフィットしなくなってきていることだ。新しいライフスタイルに合わせるために、今、デザインの重要性が改めて問われている。大きな変化が起きる家電市場で、消費者のライフスタイルを生み出してきたデザイナーは今、家電の将来をどう見ているのか。今回はソニーのVP クリエイティブセンター センター長、長谷川豊氏に話を聞いた。

 企業としてデザインに今求められていることは2つある。1つは企業のあるべきビジョンを、我々がどういう意志を持ってブランドを社会に対して打ち出していくのか、その方向性を作ることだ。トップマネジメントからもその役割をある程度期待されていると認識している。

 クリエイティブセンターでは年に1回、各事業の長とディスカッションする場を設けており、そこから例えばソニーモバイルコミュニケーションズのコーポレートビジョンを担当するといった取り組みが行われている。

1990年ソニー入社。各種商品デザインのほか、新規ビジネスのデザインなどを経て2014年より現職。(写真:ソニー)
1990年ソニー入社。各種商品デザインのほか、新規ビジネスのデザインなどを経て2014年より現職。(写真:ソニー)

 同時に、事業のためのインキュベーションも重要になっている。そこで大きな役割を担うのが、年に1~2回ほどトップマネジメントに提出する「クリエイティブレポート」だ。レポートにあるデザイナー独自のリサーチを起点に生まれた理想型からプロジェクトがスタートし、実際に商品化に結びついたり、事業創造につながったりする例が増えてきた。