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 2021年2月3日、ソニーは20年度第3四半期(20年10~12月)の連結決算を発表した。すこぶる好調だったのはゲーム事業を手掛ける「ゲーム&ネットワークサービス(G&NS)」部門だ。売上高は8832億円、営業利益は802億円と、前年同期比でそれぞれ約39.7%増、約49.9%増と大幅な増収増益だった。ゲーム事業を手掛ける米Sony Interactive Entertainment(SIE、ソニー・インタラクティブエンタテインメント)の据え置き型ゲーム機「PlayStation 4(PS4)」や「PlayStation 5(PS5)」に向けたゲームソフト、有料ネットワークサービスなどが増収増益に大きく貢献した。こうした状況は今後も続き、20年度通期でG&NS部門の売上高は2兆6300億円、営業利益は3400億円に達するとみている。それぞれ、前年度比で約33%増と約42.6%増である。

G&NS部門の業績
G&NS部門の業績
(出所:ソニー)
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 SIEが20年11月に発売したPS5も順調だ。20年12月末時点の販売台数は450万台に達した。これは、PS4を発売した13年度第3四半期の販売台数と同じ数字で順調といえる。PS4の販売も続けており、同期に140万台売れた。ゲーム機全体で計590万台に達する。これは、20年度第3四半期のテレビ(320万台)やスマートフォン(100万台)の販売台数を合わせた数(420万台)を上回る。民生機器としても、ゲーム機がソニーの主力製品だとわかる。

PS5の販売台数は450万台
PS5の販売台数は450万台
(出所:ソニー)
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 PS5では、20年度(21年3月)中に760万台以上の販売を掲げており、この計画通りに進んでいるという。ゲーム機の世代交代期では、ゲーム事業の利益は落ち込む場合はほとんど。だが、巣ごもり消費の追い風に加えて、安定収入となるネットワークの増加で、前述のような高い利益水準を見込めているという。

 実際、月額有料制のネットワークサービス「PlayStation Plus(PS Plus)」の加入は増え続けている。会員数は20年第3四半期で4740万人。PS5ユーザーの加入率は20年12月末時点で87%と高い水準にある。ネットワークサービス「PlayStation Network(PSN)」の月間アクティブユーザー数は1億1400万と、こちらも好調だ。加えて巣ごもり需要の継続とPS5の販売開始などによって、20年12月のプレイステーションユーザーの総ゲームプレー時間は、前年同月比約30%増と大幅に伸びた。

 順調なゲーム事業だが、PS5にマイナス要因がある。それは、PS5のコストが価格を上回る「逆ザヤ」と供給不足だ。この2つの課題をどう克服するか、決算発表後の質疑応答でソニー 取締役 代表執行役 副社長 兼 CFOの十時裕樹氏が回答した。