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 米Microsoft(マイクロソフト)は同社イベント「Microsoft Ignite」に合わせて、クラウド基盤「Azure」を活用したMR(Mixed Reality)プラットフォーム(基盤)「Microsoft Mesh」を発表した。実物と仮想物体を重畳して表示した空間上で、離れた場所にいる複数の人との共同作業やコミュニケーションなどを行うMRアプリの構築を促す。

 Meshはマルチデバイス対応で、同社のMR用ヘッドマウントディスプレー(HMD)「HoloLens 2」だけでなく、他のHMDやパソコン、スマートフォンを通じて利用できるという。Microsoftのアプリだけでなく、サードパーティーのアプリも動作可能。その一例として、Igniteの基調講演においてHoloLens 2上で動作する米Niantic(ナイアンティック)の「Pokémon GO(ポケモンGO)」のPoC(概念実証)を披露した。

Meshを利用したMRによる共同作業のイメージ
Meshを利用したMRによる共同作業のイメージ
(出所:Microsoft)
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Igniteの基調講演で見せたポケモンGOのPoCの一場面
Igniteの基調講演で見せたポケモンGOのPoCの一場面
(出所:Niantic)
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 Igniteの基調講演の主要テーマはMRで、その目玉がMeshだった。Microsoft CEOのSatya Nadella(サティア・ナデラ)氏が冒頭で登場した後、HoloLensの生みの親として知られているAlex Kipman(アレックス・キップマン)氏が登壇。基調講演の多くの時間を割いて、同氏がMeshやHoloLens 2をはじめとするMRの取り組みや可能性について話した。

Microsoft MeshについてソーシャルVRサービス基盤「AltspaceVR」内で語るKipman氏
Microsoft MeshについてソーシャルVRサービス基盤「AltspaceVR」内で語るKipman氏
(出所:Microsoft)
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 Kipman氏によれば、製造業やリテール(小売り)、ヘルスケアにおいて、500人超の従業員を抱える企業の90%超が何らかの形でMRを利用したり試用したりしているという。加えて、「Fortune 500」の有力企業の50%以上が、HoloLens 2を購入済みだとする。例えばドイツDaimler(ダイムラー)のMercedes-Benz(メルセデス・ベンツ)ブランドや米Intel(インテル)、フランスAirbus(エアバス)、フランスの化粧品大手L'Oreal(ロレアル)などである。日本ではトヨタ自動車の事例を挙げた。

 Meshでは、サードパーティーの開発者向けにSDK(ソフトウエア開発キット)などの開発環境を充実させた。マルチデバイスにも対応。HoloLens 2やWindows搭載パソコンに加えて、米Facebook(フェイスブック)のVR(Virtual Reality)用HMD「Oculus Quest 2」、米Apple(アップル)のパソコン「Mac」、スマートフォン、タブレット端末といった広範な機器がMeshに対応するという。

 Mesh対応アプリとして、MicrosoftはHoloLens 2向け「Microsoft Mesh App」のプレビュー版の提供を始めたほか、同社ソーシャルVRサービス基盤「AltspaceVR」をMeshに対応させた。今後、企業向けサービスの「Microsoft Teams」や「Microsoft Dynamics 365」をMeshに対応させる予定である。

「Microsoft Mesh App」のプレビュー版のサンプル画像
「Microsoft Mesh App」のプレビュー版のサンプル画像
(出所:Microsoft)
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